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年末座談会 輝く!2017年おじさん大賞(前編)

プチ鹿島、鈴木涼美、おぐらりゅうじ、大嶋奈都子

note

まずは「オモテに出てはいけないあの人」から

――それでは、皆さんお一人ずつ「おじさん大賞」候補を挙げていっていただきましょう!

鹿島 僕のイチ押しはみんなが知ってるおじさん、二階俊博さんです。あの人はオモテに出ちゃいけない人なんですよ。言ってみれば自民党の「裏番長」的な感じでよろしくやっていたのが、当時の幹事長だった谷垣(禎一)さんが急に自転車事故で政界引退へ追い込まれた。あれって本当にイレギュラーなハプニングだったじゃないですか。じゃあ誰を幹事長にするかというときに、もう二階さんしかいなかったんですよね。

 僕は、二階さんが自民党幹事長になったあたりから安倍政権の潮目がちょっと変わったと見ています。それまでは安倍さんの隣に谷垣さんというハト派的な人を置いていたからバランスはそれなりに取れたんですけど、二階さんが隣に来るようになってから、ちょっと危なっかしくなったと思うんですよね。

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おぐら 政治家にとって「失言は毎日。仕事だから」とか言いますし。

鹿島 国会で演説してヤジが飛んでくると「黙って聞け」って言うでしょう。

鈴木 でも、あそこまで乱暴な方って、私はそんなに好感度が低くはないんですけど。面白いじゃないですか。このご時世に、ある意味「炎上を恐れない実直さ」すら感じます。

鹿島 二階さんみたいな人って半径5メートル以内にいる人からは好かれてるような気がするんですよね。昭和オヤジの典型・田中角栄ラインだから。

鈴木 私もそう思う。トランプは、どちらかといえば安倍さんよりは二階さんタイプなのかな。おじさんとして、すごくチャーミングです。主張に何の素晴らしさもないし、自分の国を任せたくはないけど(笑)。

鈴木涼美さん

おぐら 関係性があったうえで丁寧にお願いしたら、裏口入学の斡旋とか気前よくやってくれそうですもんね。

鹿島 二階さんはどこか古くて懐かしいんだけど、こういう人が本当にポッと出ちゃう危なっかしさ、僕は見ていて面白いんですよね。期待に応えてくれるし。

おぐら 最近だと、女性記者の部屋に入って抱きついて無理やりキスをしたと報道された岩手県の岩泉町長とか。

おぐらりゅうじさん

鈴木 あの、性欲の強そうな(笑)。

おぐら 地方にはオモテに対応できないおじさんたくさんいますよね。