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年末座談会 輝く!2017年おじさん大賞(前編)

プチ鹿島、鈴木涼美、おぐらりゅうじ、大嶋奈都子

note

ムラ社会に生息する野生のおじさんは本当にヤバい

 

鹿島 地方は本当にヤバい。僕らが気付いていないだけで、のうのうと暮らしてるんですよ。2014年に大ブレイクした兵庫県の野々村竜太郎元県議。僕はあの人の功績が意外とデカかったと思っていて。あの号泣会見で、みんな「地方ヤバくない?」って気付きましたからね。

おぐら 女子中学生をLINEで脅して、私設ファンクラブ「山本けいたん応援隊」まで結成していたとされる元大阪府議は僕と同い年ですよ。

鹿島 あとは、みんなの党の塩村文夏都議がヤジを飛ばされた「東京都議会ヤジ事件」がありましたよね。僕らはみんな、国会のことは見ていたけど都議会はスルーしていた。あの時は、自分の家の庭の石をひっくり返したら、身近なところにとんでもない虫がウジャウジャいるのがわかっちゃったような感覚でしたよ。

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鈴木 SPEEDの今井絵理子と付き合ってたのも、橋本健元神戸市議でしたね。

おぐら 地方には野生のおじさんがまだまだ生息してる。

鈴木 私、日経新聞の記者だったとき、都道府県会館に常駐していた時期があって。会議中の市長が挨拶してる中でナンパしてくるんです。「帰り、丸の内だったら乗っていっていいよ」とか(笑)。

おぐら これまで「閉じられた地方」だったはずが、ネットによって明るみに出て、いまや簡単に炎上しますね。

 

鈴木 地方だけじゃなくて、ムラ社会は閉鎖的なローカルルールがたくさんありますよ。私、以前とある番組でアシスタントMCをやったんですね、代理で。なぜ私が代理だったかというと、ゲストが大御所AV監督だったんです。普段アシスタントを務めていらっしゃるアナウンサーの方が、とてもじゃないけど対応できない、ということになって。その監督、AVムラで生きてきた年月が長すぎて「おまんこって言わないでください」って言われても守れないんですよ。隣に座った女性の「あそこの締まり具合」についてすぐ興味を持って聞いてくるし(笑)。

おぐら もう30年ぐらい言い続けているだろうからね。それが当たり前になってる。

鈴木 AV強要問題なんかで、いますごくAVムラがスケルトン状態になってはいるんだけど……。そういう人たちに「今から社会勉強してください」って言っても無理がありますよね。別にAVムラの中で生きてくれる分には何の害もないんです。いい人だし。だから、地方の町長にしても無理やり引っ張り出してきて、叩くのはちょっとかわいそうかなとも思って。

社会的地位の高いお医者さんだって、平等にパンツをかぶる

 

おぐら それでいうと、斉藤由貴のパンツをかぶった不倫相手の医師。あれこそ「ざんねんないきもの」として世間に消費されましたよね。思春期に斉藤由貴のことめちゃめちゃ好きだったとしたら……って考えちゃいました。

鹿島 で、写真にも撮っちゃうのも分からないではないと。

鈴木 私のJK時代はブルセラ・援交全盛期で。渋谷のブルセラショップで、よくパンツ売ってたんです。お店の作りとしては、おじさんと女の子がマジックミラーで仕切られていて、女の子側から向こうは見えない。それでパンツを下から渡すと、おじさんがオナニーするんですけど、実は向こう側がうっすら見えてるんですね。それで、おじさんたちはやっぱりパンツかぶってるんですよ。もはや、権力の象徴もパンツかぶれば何の脅威も感じないですよね。

鹿島 たしなみなんですね。社会的地位の高いお医者さんだって、平等にパンツをかぶる。