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「クイズだよ、人生は」 87歳“伝説のクイズ王”村田栄子がクイズを続ける理由

「クイズだよ、人生は」 87歳“伝説のクイズ王”村田栄子がクイズを続ける理由

87歳クイズレジェンドにインタビュー#2

私、嫌なババアと思われたいんですよ

―― お孫さんは何人いらっしゃるんですか。
 
村田 4人。ひ孫もいるみたいです。こないだ生まれたらしいですよ。「おばあちゃんというのは孫が来たら喜ぶものじゃない?」って孫が言うから、「よそはそうかもしれないけど、私は家で退屈してることがないから、客なんてみんな時間泥棒よ」って言ったら、「へえ!」ってあきれてた。私、嫌なババアと思われたいんですよ。いいおばあちゃんって思われて、たびたび来られたら困るじゃないですか。私だってやりたいことはたくさんある!

村田さんが会長を務める、クイズプレーヤーたちがしのぎを削る「ホノルルクラブ」12月例会を取材。村田さんもメンバーと一緒に早押し

―― 目指すところが嫌なババアとは(笑)。お孫さんは、おばあちゃんがクイズの女王だということはご存知なんですか。

村田 知ってますけど、あまり関心はないですね。

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認知症のテスト、100点満点で97点。クイズで優勝したようなもの

―― 現在87歳ですよね。とにかくパワフルにお見受けしますが、何か秘訣はありますか。特別な健康法とか。

村田 月曜日と木曜日の午前中はストレッチ体操ね。体操をしたあとには近所の整骨院で鍼。ここの院長、イケメンなんですけど、先生に「根性の他、悪いところなし」と言ったら「ハリとおきゅうで根性直せる」と調子のいいこと言っていました。「7年通っているのに治らない」と言ったら「力不足で申し訳ない」だと。「謝るな!」って(笑)。食べ物は肉が好きですね。ステーキなんか週に2回は食べますから。安いのを家で焼いて歯を食いしばって食べるから、ますます歯は強くなるばかりで、入れ歯なしで27本自分の歯。あとはぐっすり寝ること。寝たら最後、7時間は目が覚めないです。

 

―― 若い年代のご友人のほうが、村田さんのリズムに合いそうですね。

村田 そうですね。耳が非常にいいのも自慢ですし。メガネはしてるけど、メガネ忘れて出歩くぐらいですから。この10月には、メガネなしで運転免許の更新ができましたから。3年前の認知症のテスト、あれも100点満点で97点取ってますからね。こんな人、2人目ですって。クイズで優勝したようなものです(笑)。

―― 免許証は返却されないんですか。

村田 私はもらったものを返すのが嫌なたちなの。運転はしませんけど。メガネをはずして新聞の一番小さい字も読めますしね。

こないだは寺門ジモンが食べてた巣鴨の店に行きました

―― 新聞はクイズのことを意識しながら、毎朝くまなくお読みになるんですか。 

村田 もちろんそうですよ。ただ、毎日目は通しますけど、くまなく読んだら1日潰れちゃう。テレビの録画も見なくちゃならないし、パチンコも好きなんです。私は漫画が読めないから、漫画の知識はパチンコで得ますね。『キャプテン翼』とか『エヴァンゲリオン』とか、『北斗の拳』のラオウとか。名前ぐらいは覚えるじゃないですか。

「ホノルルクラブの人たちには敬老精神がないのよ。私みたいな年寄りがいるのに誰も手加減してくれない(笑)」

―― ご趣味としては、パチンコのほかには?
 
村田 食べ歩きもわりと好きですね。こないだは寺門ジモンが食べてた巣鴨の店。朝、テレビで見て、お昼には巣鴨のとげぬき地蔵にいました。アタリハズレもありますけどね。横浜の食べ放題で食べた北京ダックはマズかった。あれ、ペテンダックだよ。