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今回の1区は見逃せない。スタートから泣ける――ディープな箱根駅伝座談会 #3

「2018年の箱根は1区が泣ける」!? 箱根駅伝マニアによる箱根駅伝の細かすぎる楽しみ方、#1#2につづく3回目は注目の区間、選手、チームだ。『あまりに細かすぎる箱根駅伝ガイド! 2018』も話題の「EKIDEN News」(@EKIDEN_News)メンバー、西本武司さん(@setagaya_1971)、駅伝マニアさん(@ekiden_mania)、ポールさん(@m_paul_paul)が、今日もディープに語り合う。

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「どこが勝つか」はどうでもいいんです

――来年の箱根駅伝の見どころを教えてください。

ポール この時期になると今度の箱根駅伝はどこが勝ちますか?ってよく聞かれるんですけど、僕は「どこが勝つ」とかそういう話をしたことないんですよ。

西本 区間を予想したりすることを楽しむ人もいますけど、ぼくらはそんなことはまったくせず、誰が走ろうが、どこが勝とうが僕らはそのまま受け入れる。だって、直前に故障したり、風邪をひいたりすることもあるし、選手選考の練習でピークが来てしまって、箱根本番で本来通りの力が出せない選手もいる。僕らのようなものがあれこれ言うのはどうかなと思ってて。

マニア そうですよね、“受け”なんですよね。

西本 正直、どこが勝つかも、どうでもいいんです。あるがままを受け入れる。そのうえで、1年間見続けてきたけど、振り返ればこのときから繋がってるよね、というのが僕らが話したいことで。

ポール 「あ、この選手やっぱり世田谷ハーフを何分で走ってた!」とか。

西本 「1万mタイムはそんなに速くないけど、ハーフマラソンのタイムがいい。なるほど、この選手はロードに強いのか!」と読み解いたり……。

今回の1区は見逃せない。スタートから泣ける

――何を言ってるのかよく分からなくなってきました(笑)。素人でも分かるように、具体的な選手名や大学名をあげていただけますでしょうか?

西本 分かりました。僕の見どころは、1区を走るであろう中央大学2年生の舟津彰馬選手。2016年に1年生でキャプテンを務めたのですが、箱根駅伝予選会を突破できず、涙ながらに挨拶に立った選手です。

ポール あのシーンは覚えている人多いんじゃないですか?

あのシーン。左が中央大の舟津彰馬選手 ©文藝春秋

西本 その挨拶のとき、たまたま僕は目の前にいたんです。それから1年が経って、今年の予選会でスタート5分前にスタートラインに並んだ彼が突然、僕に向けてピースをしてきたんです。これは自信があるな、行けるんじゃないかなと思ったら、かなりいい走りをしたんです。去年の箱根は学連選抜で2区を走った先輩の付き添いをしてた彼が満を持して箱根を走るわけです。元々彼は長距離の選手ではなく、1500mの全日本インカレチャンピオンですし、福岡出身だし、そんなに箱根駅伝にも思い入れもなかったはずなんです。でもキャプテンになってしまい、箱根駅伝の火中に放りこまれて……。数奇な運命をたどる舟津選手が2年、3年、4年とどういう風に走っていくのかを見る最初の機会として、今回の1区は見逃しちゃいけないんです! 僕はスタートから泣くかもしれません。

マニア ピーク早いですね(笑)。