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“敗軍の将”小池百合子氏が「週刊文春」に告白「今はよそ見はしない」

「排除という言葉の選び方は間違ったかもしれませんが、政策の一致しない政党なんて政党じゃない。(丸ごと受け入れていたら)今頃、居心地が悪かった筈です」

 こう振り返るのは小池百合子・東京都知事(65)。2017年7月の都議選では代表を務めた都民ファーストが圧勝。余勢を駆って10月の衆院選では希望の党を率い、選挙戦序盤を席巻した。が、“排除”発言で失速、野党第2党に甘んじた。現在は両党の代表を退き、特別顧問になっている。

総選挙の結果を受け、厳しい表情 ©共同通信社

 12月下旬、「週刊文春」の取材に応じた小池氏は、まだら模様の灰色のツイードジャケットに黒のタイトスカート姿。時折少し咳き込みながら、淡々と衆院選を振り返った。

「様々な選挙を経験してきましたが、今回ほどお金がない選挙はなかった。時間も、組織も。当選すれば自分の力、落選すれば誰が悪いと候補者は言いがちですが、今回チャレンジされた方々の決断と覚悟には敬意を表したい。政策は多方面からの要望があって、まだら模様になってしまった。それは反省しています」

 神妙な面持ちで口にする小池氏。足下の東京都では衆院選を境に支持率が下落。都議会の構図も変わりつつある。都政担当記者が解説する。

「国政で自民と連立を組む公明党との関係も冷え込んだ。都職員も、都民ファより自民都議の控室前に並ぶことが多くなった。猪瀬、舛添元都知事に引導を渡してきた自民が、2月の都議会で待ち構えています」

 衆院選前には、希望の党への反発を理由に都議が2名離党するなど、お膝元の都民ファも揺らいだが、本人は至って意気軒昂だ。

「昔の自民党が都議会に戻ってきてほしいと都民の方々が思っているかはわかりません。都民ファは2回しか定例議会を経験していない、これからの党。議員の公用車廃止や情報公開などでイニシアティブを取って、他の党、会派と連携することが望ましい」

 国との関係も岐路に立っていると指摘するのは都政関係者だ。

「7月に引退した都議会のドン、内田茂氏が健在の時は、都職員が内田氏を通して国会に説明にあがっていた。今は知事に“忖度”し、自民都議のパーティーへの都職員の参加はほぼゼロ。国政との橋渡し役は知事自らが担っている。12月には税制改正をめぐり、自民税調の重鎮議員と立て続けに面会。が、衆院選で安倍批判を繰り広げたのだから優遇されるはずもなく、閣議決定された18年度の税制大綱では都の税収が1000億円近く削られる見込みです」

 政府の“報復”を受けた小池氏だが「税制を国だけで決めていいのか、憲法を変えるならそこでしょうか(笑)」と国政に注文。国政再挑戦の可能性を問うと、笑みを浮かべこう答えた。

「今、そういったことは考えもしない。18年はとにかく都政に邁進。よそ見はしない」

 入党者が続出する野党第1党、立憲民主党は小池氏の目にどう映るのか。

「菅(直人)さん、枝野(幸男)さんのコンビがおられると昔を思い出したりもするけど、一時期でも政権を担われた経験が活かされることを祈ります。

 年末は家で四半世紀分の資料の整理をしようと思っているんですが、段ボールに手を出すと、あのときは……とつい思い出に浸ってしまう。細川内閣では二階(俊博)先生と一緒の時期に政務次官になりましたが、大臣室よりも二階政務次官室の前に椅子がズラッと並ぶと評判でした。小沢(一郎)先生は『安全保障が一致しない政党は政党じゃないッ』と新進党を割られ、その後、枝野さんと一緒に民主党を作って、アレ~っと驚きました。国政に長年いたことで、与野党に人脈がある。それは今でも活かしています」

 総選挙は酒を断って臨んだが――。

「禁酒は解いてます(笑)。正月は久々にお神酒を」

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