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“俳句芸人”フルポン村上健志「僕みたいなおしゃべりには、俳句の縛りが合っている」

季語、切れ、リズム 僕はこうやって作ってます

「初日記とめはねに差すひかりかな」。お笑いコンビ・フルーツポンチ村上健志さん新春の一句です。俳句歴はまだ1年ながら、テレビでは「名人」と腕前を認められる村上さんに、作句のコツを聞きました。

村上健志さん

先に短歌をやってたんです

――今日は「俳句芸人」としての村上さんがどうやって俳句を作っているのか、お伺いしたいと思います。

村上 僕みたいな素人が俳句について偉そうに語っていいんですかね? すいません。先に謝っておきますけど……。

――バラエティ番組『プレバト!!』で披露している俳句がプロからも「名人級」と高評価ですが、もともと村上さんは俳句をやっていたんですか?

村上 いやいや、番組がきっかけですよ。だから俳句歴はまだ1年ちょっと。短歌は2年くらいやってますけど。

――短歌を先にはじめていたんですね。

村上 僕の1年先輩に橘みのるさん、芸名は「みのるチャチャチャ」っていう人がいるんですが、たまたま劇場の楽屋で喋ってたら休みが同じ時期に重なるってことで、一緒にどこか行こうよって話になったんです。で、ほんと偶然なんですけど僕はそのとき俵万智さんの歌集『サラダ記念日』を読んでいて、橘さんは歌人の穂村弘さんのエッセイを読んでた。それで盛り上がって、旅の終わりに2人で短歌を作って遊んだんです。それが初めての短歌です。

 

「こういうの、一番安っぽくなる作り方なんですよ」

――今、雑誌の『NHK短歌』でエッセイも連載されてますけど、歌の勉強はどうやってしたんですか?

村上 5・7・5・7・7にまとめることはできても、自分では何がよくて何が悪いのか分かんない。これは歌を誰かに見てもらったほうがいいなと。それで、橘さんの知り合いを通じて、歌人の小島なおさんに教えてもらうことになったんです。偶然ですけど、小島さんは又吉(直樹)さんの「火花」が掲載された『文學界』(2015年2月号)の巻頭に「シナノゴールド」という10首の作品を寄せてた方なんですよね。

――小島さんは86年生まれで、村上さんよりも年下。

村上 年下の人からボロクソに言われたほうが面白いと思ったので、厳しく指導してくださいってお願いしたら「こういうの、一番安っぽくなる作り方なんですよ」とか、本当にボロクソ。「これ、自分で思いついた言葉だと思ってるでしょうけど、世の中にむちゃくちゃ溢れてますから」とか(笑)。