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大根監督が雑誌のデート連載で学んだ“女子との会話”のコツ

大根仁さんに聞いてみた。

2018/01/06

Q2.  女の人とふたりで飲み屋へ。何を話せば……

 36歳、独身です。5年ほど彼女がいないのですが、会社の同僚や仕事関係の女性など、ときどきふたりで食事に行く女性はいます。でも、そこで何を話していいかわかりません。いちおう最近おもしろかったニュースなど、いくつか話題を準備していくのですが、ひとつ会話が終わるとシーンとして次の話題を探して……というのが苦痛で、もっと一緒にいたい気持ちもあるのですが、早く帰りたくなってしまいます。めちゃくちゃ楽しそうに会話してる男女を見ると、どんな話題でそんなに盛り上がれるのか不思議になります。女性と盛り上がる会話を教えてほしいです。(36歳・男性・会社員)

A 仕事だと思えばいいんですよ

 わかるわ〜。オレも30代はそんなカンジでした。いや、下手すりゃ今もそうなんですけど、自分の場合はある仕事を機に“女子との会話”のコツを掴めるようになりました。それは5年前に始めた、某男性ファッション誌のデート連載企画です。【オレことシティおじさん大根仁は「下心満々、向こうさえその気ならお持ち帰りも辞さない!」という決死の覚悟だが、相手は「会社及び商品のPRが目的。LINEのIDすら教えるつもりはありません」的な気持ちでやってくるこの連載】という、お決まりの文言で始まるこの連載でオレは20〜30代の東京で働く女子と毎月デートをしています。

 もちろんお互い初対面ですし、こっちからお願いして来てもらっているわけですから、会話も話題もこっちからキッカケを作らなければなりません。しかもやって来る女性は、名前も写真もオープンなのですからそれなりにビジュアルが整った方ばかり。緊張しないわけがありません。でもこれはギャラをいただいているれっきとした仕事なんだから、オレがちゃんとしなければ……はい! ここです!! わかります? 仕事だと思えばいいんですよ。あなたが相手の女性とイマイチなのは、ミッション性が希薄だからです。ミッションってことは、すなわちミスを犯した時には何らかのペナルティーが生じるというリスクを背負っているということですよね? オレの場合は、このタイアップデートでの会話が盛り上がらなければ、書く内容も全く面白くないものになってしまうというリスクがあるわけです。どんな些細なことでもいいから、とにかく話題を振りまくる。すると必ず小さな突破口が見えてきて、そこから彼女の内部にスルスルと突入することができるのです。

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 だからそれを教えて欲しい? もうね、なんでもいいの。服でもバッグでもメイクでも髪型でも目についたもの全部に「それ可愛いね」とか「似合うね」とか「どこのブランド?」とか言ってみるの。チャラい? 薄っぺらい? 最初はそれでいいんだよ!! 大体、何を話せばいいかわからないなんて、自意識が強いだけなんだから、まずその自意識を捨てて、嘘でもいいから彼女に興味を持っているフリをするの!! そうすれば徐々に彼女の心のドアが開いてくるから。

 じゃあもういいや、ここで連載では書かなかった(書けなかった)ある女子との会話を再現してみましょう。