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日刊ゲンダイ“衝撃の珍論”で考える、安倍首相「平昌五輪出席問題」

日刊ゲンダイ“衝撃の珍論”で考える、安倍首相「平昌五輪出席問題」

一般紙の論調を凌駕するウルトラC

2018/01/26
note

産経は「安倍晋三首相の平昌五輪出席は論外である」

 これに対し「産経新聞」は1面コラム「産経抄」で、

「安倍晋三首相の平昌五輪出席は論外である」(1月19日)ときた。こちらもキッパリ!

 読み比べとしてはこう来なくっちゃ!

青く囲まれたのが「産経抄」。毎日の主張(左)とはキッパリ別論調

「産経」の主張は以下。

・「五輪に政治を持ち込むな」などと、建前論を主張するつもりはない。北朝鮮が非核化に前向きの姿勢を示すならば、五輪参加に意義を認めよう。

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・その可能性はゼロである。核開発の時間稼ぎと、米韓同盟にくさびを打ち込む、北朝鮮の策略に利用されるだけ。

・慰安婦問題の合意についての、韓国への失望だけではない。茶番劇になりかねない平和の祭典に首相として関われば、北朝鮮の思うつぼだ。

北朝鮮の五輪参加問題で一気に注目の人となった、玄松月・牡丹峰(モランボン)楽団長兼労働党中央委員会候補委員 ©getty

 整理してみよう。

「毎日」は開会式に欠席すると日韓の離反が鮮明になり「北朝鮮を利する」と言い、

「産経」は出席すれば「非核化どころか核開発の時間稼ぎと、米韓同盟にくさびを打ち込む」という「北朝鮮の策略に利用されるだけ」と主張する。

 両紙とも北朝鮮の思うつぼになることを警戒しているのだが、それを避けるための対応策は正反対ということになる。