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長谷川 晶一
2018/01/25

ヤクルトが壊滅的に弱くても、ファンクラブ会員が増え続ける理由

文春野球コラム ウィンターリーグ2017

 12球団すべてのファンクラブ(FC)に入会して、2018年で14年目になる。酔っ払った勢いでの単なる思いつきで始めたことではあったけれど、いざ始めてみると楽しくて、楽しくて仕方がない。それまでは「一ヤクルトファン」としてプロ野球を見ていたけれど、全チームに入団、いや入会してからは、毎日のように届けられる会報やメルマガを読むことで、さらに愛着と知識が深まった。その結果、各チームに知り合いが増えたような気がして、ヤクルト以外のチームもぐっと身近な存在に変わったのだ。

 当初は、巨人のFCに入会することに心からの後ろめたさを覚えたものだった。ただでさえ潤沢な資金を誇る巨人に、わざわざ年会費4800円を支払うことはとてつもなくイヤだった。これまでに、ハウエル、ペタジーニ、ラミレス、グライシンガー、ゴンザレスらがヤクルトから巨人へと移籍している。移籍の理由として、「金銭面での厚遇」があるのは間違いない。ひょっとしたら、僕が払った年会費が原資となって「バレンティン巨人入り」が実現することになったら、悔やんでも悔やみきれない。

 しかし、14年間も続けていれば、そんな気持ちもかなり薄れてきている。今では「オレの払う4800円があってもなくても、移籍するときは移籍するのだ。引き抜かれるときは引き抜かれるのだ」と達観している。ということで、今年もまた各球団の「入会特典」が、続々と自宅に届き始めているというのが現状。部屋に積み上げられる段ボール。それこそが、「私的球春到来」を実感できる、春の風物詩なのである。

 さて、キャンプインを前に今年もすでにいくつかの球団の特典が届いている。我がヤクルトFCは13年から一大改革を実行し、「スワローズクルー(スワクル)」として生まれ変わった。一応、「12球団ファンクラブ評論家(R)」として商標登録している以上、私情は一切挟まずに各球団を公平に論じるように心がけてはいる。しかし、「スワクル」の充実ぶりは、他球団とは一線を画す満足度を誇るのもまた事実なのである。

応援するヤクルトファン ©時事通信社

見よ、この充実のヤクルトFC「スワクル」を!

 まずは今年のスワクル特典をご紹介しよう。会員種別は「プラチナ会員(年会費13000円・税込、以下同)」「ゴールド会員(7000円)」「レギュラー会員(3500円)」「キッズ会員(2000円)」「ライト会員(2500円)」「無料会員(無料)」の6種類。

 僕は毎年、プラチナ会員に入会しているのだが、今年の特典もまた大満足だった。マジェスティック社製のマウンテンパーカー、カリフォルニアブランド「MEI」とコラボしたサコッシュ、さらにはクルーユニフォームにSS指定席引換券1枚、外野自由席入場券は2枚。「入らない理由が見つからない」と言いたくなるほどのコスパの良さなのだ。

 今でも僕は12球団のFC担当者に直接会って、各球団のFCに対する取り組みについて取材を続けているのだけれど、昨年秋にはヤクルトFCについてインタビューをした。その際に担当者はこんなことを言っていた。