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シャープ公式ツイッター、なぜこんなにフォロワーがいるの?

“中の人”シャープさんにインタビュー #1

“BL要素”の入った漫画のおかげで人格形成された

――そのツイッターの人格に共感が集まって今があると思うのですが、シャープさんのキャラクターはどういうふうに、うまく形成されたんでしょうか。

シャープさん ひとつは漫画になったことが大きいですね。『シャープさんとタニタくん』という、ツイッターアカウントを擬人化した作品で、タニタくんが後輩キャラという“BL要素”も入った漫画がネットで始まり、その後コミックにもなりました。当初は会社のほうにも出版社から企画書が来たんですけど、うちの会社で「擬人化」だの説明しても分かんないだろうなと(笑)。これは通せないだろうと思って「公式に黙認しますので、どうぞ」とお答えしました。二次創作のあり方と似ていると思いますが、このおかげで「シャープさん」というアカウントの人格が認知され始めました。

仁茂田あい『シャープさんとタニタくん@』

――フォロワー数が増えたきっかけもその辺りにありますか?

シャープさん フォロワーが増え始めたな、と実感したのは初めて1年ちょっとしてからです。「きょうは眠れるかな…」っていうツイートをしたんですけど……。

――リストラ計画が発表されたタイミングでのツイートでしたよね。

シャープさん はい、あのツイートをしてから毎日100から200ずつフォロワーが増え続けていきました。

どうして「きょうは眠れるかな…」でフォロワーが増えたのか?

――どうしてそのツイートからフォロワーが増えたと思いますか?

シャープさん そのとき初めて、体温を乗せたツイートをしたんです。それまでは基本的に会社が発表したリリースなり、伝えたいことを多少はアレンジしつつも淡々と呟いていたんです。でも、この「きょうは眠れるかな…」のときは、SHARPにいる社員の1人としてはこう思ってます、というある種の感情を言葉に乗せました。その瞬間に、これまでにない反応があったんです。

 

――シャープさんの社員としての本音に共感が集まって、フォロワーが増えたんですね。

シャープさん もちろん僕の本音でもあるわけですが、僕の意見というよりも、こういう厳しい状況に置かれた組織の中にいる人はどういう気持ちになるだろうか、ということを僕がイタコになったつもりで呟いたんです。正直、「眠れるかな」って言いながら、僕自身は全然その日も寝てましたし(笑)。それ以来、何かフォロワー増加を狙ってツイートするんではなく、多くの人が「そうだなあ」と思えるような“半分本音”を呟くようにしています。