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夢破れた涌井秀章、浪人中の村田修一 プロ野球“波乱の冬”

昨年10月、メジャーリーグを観戦する涌井夫妻 ©共同通信社

 海外FA権を行使していた涌井秀章投手(31)がメジャー移籍を断念し、ロッテ残留が決まった。今オフのMLBのFA市場は動きが非常に遅く、大物の行先もなかなか決まらない中、ついにメジャーのオファーは届かなかった。

 昨オフは、自分を「優勝するために必要」とロッテに呼んでくれた伊東勤前監督に義理立てして、メジャー挑戦の意向を封印した涌井。昨季途中で辞任が確定的となった伊東監督に「俺のことは気にするな。好きなようにやれ」と背中を押されたという。

「妻の押切もえの存在も大きい。彼女は上昇志向が強く、昨年も2人でメジャー観戦に訪れた。ただ、立ち上がりが悪くて球数が多い涌井は、元々メジャーのスカウトの評価は低かった。マイナーのオファーはあったようですが、妊娠中の妻がいる身で、マイナーから夢を追っ掛けて……という選択は現実的じゃなかったんでしょうね」(担当記者)

 今オフからFA宣言した上での残留を認めているロッテにとって、計算できる先発投手が残ったことは「何よりの補強」という声もあるが、そう簡単な話ではないらしい。

「涌井の年俸は3億円以上ともいわれ、本来、彼のメジャー移籍はファンを敵に回さない、格好のコストカットになるはずだった。井口資仁新監督体制がスタートする今季、球団としては前監督の色は消したいという本音もあった」(スポーツ紙デスク)

 選手も球団も“思惑が外れた”といえば、村田修一内野手(37)の現状にも触れなければなるまい。若返りを図る巨人から自由契約を言い渡されて、はや3カ月。NPB球団からのオファーはない。

「第二のノリ(中村紀洋)になりつつあります。バッティングはまだまだ通用すると思いますが、本人が残り135本の2000本安打達成にこだわっている。代打要員では不満分子化するのでは、とスルーされた。番記者も巨人の若手も“そんな人間じゃない”と言いますが、他球団の編成には横浜時代の“扱いにくい選手”というイメージが拭えない」(ベテラン記者)

 ここに至って村田は、「次のステップも考えないと」と、幾つかオファーがあるという独立リーグからのNPB復帰を狙うというが――。

 思惑外れ続出の“厳冬のストーブリーグ”となっている。