昭和34年(1959年)創刊の総合週刊誌「週刊文春」の紹介サイトです。最新号やバックナンバーから、いくつか記事を掲載していきます。各号の目次や定期購読のご案内も掲載しています。

連載THIS WEEK

“コリジョン”のトラブルで阪神OBは「マートンの祟り」

source : 週刊文春 2016年5月26日号

genre : エンタメ, スポーツ

昨季で退団したマートン
Photo:Kyodo

「マートンの祟りやで」

 5月11日の巨人戦(甲子園)で、「コリジョンルール」を適用された阪神タイガースのOBからはこんな声まで上がったという。

「MLBで2014年から導入されたコリジョンルールは、選手の怪我防止のため、捕手のブロックを禁じ、走者の走路が確保されていなければならないと定めたものです。ブロックした場合は、走者はセーフになる。

 それに倣ってNPBが今年から導入した背景には、昨シーズンオフに阪神をクビになった、マートンの“殺人タックル”と呼ばれた度重なる危険なプレーがあったことは否定できません。阪神OBの恨み節もあながち間違いとは言えないかもしれない(笑)」(ベテラン記者)

 問題のシーンは3回表、巨人の攻撃で起きた。2死2塁から本塁に突入しようとした走者・小林誠司に対し、阪神の捕手・原口文仁は本塁の前に立って守っていたが、中堅・大和からのワンバウンドの返球に対応して本塁の後ろに下がって捕球し、タッチしたように見えた。球審も「アウト」をコール。しかし巨人からの抗議もありビデオ判定をした結果、コリジョンルール適用でセーフと覆ったのだ。試合も1対3で阪神は敗れた。

「たしかに阪神ファンでなくとも首を傾げるような判定ではありました。金本知憲監督は猛抗議しましたが受け入れられず、阪神球団はNPBに意見書を提出しています」(スポーツ紙デスク)

 前出のベテラン記者はこう指摘する。

「MLBには全試合のリアルタイムの映像を集約して一括管理する場所があって、全ての状況にリーグとして対応するシステムが構築されている。つまりコリジョンルールを適用するか否かもリーグが一括して判定する訳です。個々の試合の審判の主観に左右される可能性が高いNPBとは大きな違いがある。NPBの場合は見切り発車しており、今回のような話は起こるべくして起きたことです。

 ただ、賃料が高いからと事務所を引っ越すほど貧乏なNPBが、MLBのようにリアルタイム映像の一括管理システムを構築できるとはとても思えません。今後もトラブルはなくならないでしょう」

 阪神は、まずお祓いしてもらってはどうか。

はてなブックマークに追加