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連載近田春夫の考えるヒット

Da-iCEを再生した途端に心が踊り出した理由――近田春夫の考えるヒット

2018/02/07

『TOKYO MERRY GO ROUND』(Da-iCE)/『LPS』(NEWS)

絵=安斎肇

 Da-iCEの新曲の再生を始めた途端に俺の心が踊り出した。理由はわかっている。イントロのエレキギターのカッティングだ。演奏タイミング、音色ともどもなんともたまらなくセクシーだったのである。フィジカル(官能的)なその心地よさに、理屈抜き、思わず反応してしまったのである。

 いや、こうしたサウンドの魅力を磨く風潮がjpopにも散見されるようになってきたのならば、これは個人的には超嬉しいってまァ、業界的傾向ですとか、俺にもわかってないんですけれどもね。

 それはともかく、これまでどのようなシングルを発表してきたものか、そもそも、その前にグループ名さえもよく覚えていないDa-iCEではあるのだが『TOKYO MERRY GO ROUND』みたいな曲ばっかなグループなら、俺、もう即ファンになっちゃうよ。

 てな訳で、一体誰がこの詞曲を担当しているのか? 気にもなり早速歌詞カードでクレジットのチェックを開始した(そしてなるほど! とも納得した)のであるが……。

 それにしてもこの連載を続けるなかで、CDグラフィックにおける文字情報の扱いとは、ここまでぞんざいなものかいなと(一部演歌を除く)思うことも多い。とにかく不親切極まりないのひとことに尽きることが多すぎる。今週もそうだった。ので、話がそれ出したが続けるよん!

TOKYO MERRY GO ROUND/Da-iCE(ユニバーサル)楽曲提供の小森田実はSMAP『SHAKE』『ダイナマイト』の作曲も手がけた。

 パッケージの現実的問題もあり、活字がある程度ちいさいサイズにならざるを得ないのには百歩譲りませう。

 ただ、かかる状況下においても、少しでもユーザーにわかりやすいカタチで納品したいって工夫するのが、私は職人の矜持だと思っている。

 いいたいことはふたつある。まずはデザインのセンスだ。写真やイラストとの関係で、これが一番読みやすいという配色が用いられているのか? そしてもう少し字体を大きくは出来なかったものなのか?

 もうひとつがレイアウトである。コチャコチャと極小なフォントで書かれているせいもあって、どこに作編曲、作詞についてデータがあるのか、見つけるまでに、相当かかってしまうのである。それこそ演歌なら、歌詞の冒頭に、そういったことは常識として表記されているだろう。俺、自分がこの曲の作家だったら、このわかりにくい扱いは、あんまりいい気分しないかもよ。

 それでなくともCDの危機が叫ばれている現状において、文字情報に対するこのあまりにもデザインオリエンテッドな態度は、謙虚に改めたほうが、よろしいような気もする。このページ執筆者は愛をこめて、そう提言するものである。

 ところで、作り手のことだが、詞曲コモリタミノル、編曲鈴木雅也であった。はたして、ギターカッティングはどちらの仕事なのか? 曲中のセブンスコードの使い方には是非耳を凝らしていただきたい。

LPS/NEWS(ジャニーズ・エンタテイメント)LPSとは、Love,Peace,Smileの頭文字を並べたもの。作曲はヒロイズム。

 NEWS。

 TVで観たあとにCDを聞いて、録音の技術というものの発達ぶりに思わず……(笑)。

今週の電通「なんでも韓国の冬季オリンピックが不人気らしいね。とくに日本から全然見に行く人がいないそうじゃない。そこで考えたんだけど、日本人向けのゆるキャラを作るのはどうだろう。開催場所のピョンちゃん(平昌)も、日本人好みのキャラ名っぽいじゃん?」と近田春夫氏。「このアイディア、韓国のオリンピック委員会にタダで進呈するね!」