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豆を賢く食に取り入れる

 厚生労働省は、一日100グラム以上の豆の摂取を推奨している。※1

※1:厚生労働省「21世紀における国民健康づくり運動(健康日本21)」より

「しかし実際摂れているのは、全世代の平均で一日60・3グラム。50歳未満だともっと少なくなります。一日に、約40グラム不足しているのです」

 では、豆をどう取り入れるか。日本では、豆料理というと煮豆の甘い味しか思い浮かばない人も多いのではないだろうか。

「豆は栄養の源。そして乾燥豆は保存食としても優秀ですから、世界中で重宝されてきました。いろいろな国の料理を見習ってみるのもいいですね」

 豆は、人類が最も早く食用栽培を始めた作物のひとつとされる。世界の各地域で、豆料理は食文化に根付いている。

「イギリスでは、白いんげん豆のトマト煮が朝食の定番で、缶詰にもなっています。アメリカやメキシコで人気のチリコンカンは、赤いんげん豆とチリパウダー。スパイスは豆の消化を助けるので、理にかなった料理です」

 関さんがよく使うのはひよこ豆だ。

「ひよこ豆はくせがなくて、どんな料理にも合います。茹でてミキサーでペースト状にして、クミンや白ごまを混ぜると、中東料理のフムス。野菜のディップにしてもおいしいですよ」

 乾燥豆は、まず水で戻す準備が必要だが「フランスやアメリカでスープに入れることが多いレンズ豆は、水で戻さなくても乾燥した状態のまま鍋に加えて大丈夫。溶けるととろみが出るので、カレーにぴったりです」。

 
 

もっと簡単に豆を食べよう

 さらに簡単なのは、水煮や蒸し豆など、下調理済みの商品。乾燥豆を水に浸けて戻す手間なしで、スープやカレー、サラダに加えるだけで、立派な豆料理が出来上がる。

豆の水煮や蒸し煮の缶詰やレトルトパックの商品は、スーパーやコンビニで簡単に手に入る。そのままサラダやスープ、ごはんに混ぜるだけでもいい。忙しいランチタイムでも“ちょい足し”で豆を食べられる。
豆の水煮や蒸し煮の缶詰やレトルトパックの商品は、スーパーやコンビニで簡単に手に入る。そのままサラダやスープ、ごはんに混ぜるだけでもいい。忙しいランチタイムでも“ちょい足し”で豆を食べられる。

「豆不足を補うには、まず『ちょい足し』を。コンビニのサラダに、レトルトの豆を加えるだけでもいいのです。豆ごはんもおすすめです。ごはんを少し減らして豆に置き換えれば、単純な糖質を減らすことができます」 

 おやつの時間には、日本人になじみ深い、あずきを使った和菓子もある。

「おやつには、ゆであずきもいいですね。豆には抗酸化物質のポリフェノールも多いのですが、あずき、金時豆など色の濃い豆に、特に豊富なのです」

 抗酸化物質は、老化の原因のひとつである活性酸素を抑制してくれる。

 もちろん、なにものも、食べ過ぎは良くない。偏らずバランスの良い食事が一番だが、豆のスーパーパワーを十分に活用しないのはもったいない。

「豆はバラエティ豊かで、料理法にも多様性があります。やりやすい方法でおいしく豆を取り入れて食生活を豊かにして、健康を維持してください」