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池上 彰
2018/02/13

池上彰氏がイージス・アショアを解説「迎撃ミサイルは撃ってみないとわからない」

池上さんに聞いてみた。

Q 補正予算になぜ「イージス・アショア」導入費用が?

 2017年度の補正予算が参議院本会議で可決、成立しました。その中に北朝鮮の弾道ミサイルに対応するための地上配備型迎撃ミサイル「イージス ・アショア」の導入に向けた費用が盛り込まれているのですが、なにか緊急性があるのかと気になりました。心配しすぎでしょうか。(30代・男性・会社員)

A なるべく早く迎撃ミサイルを発射するイージスシステムを陸上に配置して、海上自衛隊の負担を軽減しようということなのです。

 これは、「北朝鮮がまもなくミサイルを発射しそうだから」という緊急性があるわけではありません。ただ、なるべく早く設置しようということです。

 現在、北朝鮮が日本に向けてミサイルを発射した場合、日本海に展開している海上自衛隊のイージス艦が迎撃ミサイルを発射することになっています。

アメリカ・ハワイ州のカウアイ島にある「イージス・アショア」の実験施設を視察に訪れた小野寺五典防衛相 ©共同通信社

 しかし、そのために海上自衛隊のイージス艦は交代で日本海に張り付いています。これは激務で、途中で交代するため、イージス艦の多くが日本海に展開する形になっています。そこで、迎撃ミサイルを発射するイージスシステムを陸上に配置して、海上自衛隊の負担を軽減しようということなのです。

 ただし、今年の1月31日、日米が共同開発した改良型迎撃ミサイル「SM3ブロック2A」を使った迎撃実験をハワイ沖で実施しましたが、失敗しています。このミサイルの迎撃実験が失敗したのは、去年6月に続いて2回目のこと。そもそも迎撃ミサイルが、どの程度信頼性があるのか、「撃ってみないとわからない」という部分があるのです。
 

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