文春オンライン

“外交五輪”に大興奮する新聞オヤジの「看過できない」態度

スポーツより政治? 各紙社説が興奮してる!

2018/02/16

「志村、うしろ!うしろ!」と一番大きな声で叫んでた新聞

 その「客席」でいちばん大きい声で叫んだのは産経だ。

「南北会談 文氏は『誘い水』に乗るな 」(主張・2月11日)

 客席から立ち上がって「志村、誘い水に乗るな乗るな! 」と全力で叫ぶ産経であった。

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北朝鮮の応援団、統一旗を持って ©getty

 南北会談へのキーワードも共通していた。「非核化」である。

「非核化という目標を忘れてはならない。」(朝日)

「非核化につながらない限り意味はない。」(毎日)

「文大統領に、バランスの取れた外交手腕をぜひ求める。目標は朝鮮半島の非核化である。」(東京)

 南北会談自体は東京新聞に「実現させたい。日本政府としても協力すべきだ」というポジティブな文面もあったが、今回の北朝鮮の「平和攻勢」、日本の新聞はほぼ警戒感を表明していたことになる。

 その韓国にはこういう動きが。

「韓国『非核化進展が条件』」「南北関係改善へ課題」(日本経済新聞・2月13日)

 韓国は「志村、うしろ!!」と日本の社説師匠たちに言われているが、そんなことは最初から承知のフシもみえる。外交の化かし合いか。

金日成仮面? で統一する北朝鮮応援団 ©getty