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“米類持ち込み自由”のそば屋 浅草橋「ひさご」に行くなら焼豚ライス

2018/02/20

genre : ライフ, グルメ

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 浅草橋は賑やかな商売の街である。高度経済成長期は印刷や製本、小物の卸売りなど、最近はビーズや革製品、衣料品などの卸や小売りなどで人々が行き交う。

 海外のバックパッカーが泊まる安いホテルも多く、外国人もたくさん散歩している。手頃な飲食店も意外と多い。立ち飲みの「西口やきとん」にはよく行くし、押出し式生パスタの店として人気の「東京MEAT酒場」もお気に入りだ。そんな浅草橋駅の東口を出てすぐのガード下で狭小の立ち食いそば屋「ひさご」は営業している。

風の強い日だった

先の五輪で「これからは立ち食いそばが流行る」と言われた

「ひさご」は先の東京オリンピックが開催された昭和39年には今の女将さんの先代が営業を開始していたというから、都内では最古参店の1つだ。開業前、その当時もフードコンサルタントみたいな人達がいて、「これからは立ち食いそば屋が流行りますよ」と話をしていたそうである。

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「ひさご」も浅草橋同様に大変賑やかな店である。なんといっても大将の「八ちゃん」は有名人であり人気者だ。たまに顔を出すと、「なんだ、そんなシケタ顔してんじゃないよ。酒の呑み過ぎだろ」とか、「最近はまじめに仕事してんのか。ちゃんとした原稿書けよ」とか、まさにマシンガントークでいじってくる。

箸をそろえる、浅草橋の人気者「八ちゃん」

 まあ、そんな話を半分だけ聞きつつ、合間を見ながら絶品の天ぷらそば・うどん340円を注文する。もちろん、夏は10円増しで冷し天ぷらそばを頼む。