昭和34年(1959年)創刊の総合週刊誌「週刊文春」の紹介サイトです。最新号やバックナンバーから、いくつか記事を掲載していきます。各号の目次や定期購読のご案内も掲載しています。

連載シネマチャート

ソフィア・コッポラが描く女の欲望と嫉妬 「The Beguiled/ビガイルド 欲望のめざめ」を採点!――シネマチャート

〈あらすじ〉

南北戦争中の1864年、南部バージニア州の森にある男子禁制の女子寄宿学園には、家に帰ることができないアリシア(エル・ファニング)ら5人の生徒と、教師のエドウィナ(キルスティン・ダンスト)、園長のマーサ(ニコール・キッドマン)が暮らしていた。生徒の1人エイミーが、大怪我を負った北軍兵士マクバニー(コリン・ファレル)を森で発見し、学園へ連れ帰る。7人はキリスト教精神に則り、回復するまで敵兵の面倒を見ることにする。野性的でセクシー、かつ礼儀正しいマクバニーに魅了された女たちの、欲望と嫉妬と駆け引きが、学園の秩序を狂わせる。

〈解説〉

『白い肌の異常な夜』(71年)の原作を、女性視点で脚本化したスリラー。『ブリングリング』以来4年ぶりのソフィア・コッポラ脚本・監督作。2017年カンヌ国際映画祭監督賞受賞作。93分。

  • 中野翠(コラムニスト)

    ★★★★☆つい、『白い肌の異常な夜』と較べてしまい、兵士の存在感が弱く感じた。やっぱりE・ファニングが見ごたえたっぷり。

  • 芝山幹郎(翻訳家)

    ★★★☆☆大好きな71年版から離れて見ようとしたが、あの狂気と蒸気の欠乏は寂しい。微熱の引かない感触はコッポラらしいが。

  • 斎藤綾子(作家)

    ★★★★☆女たちの発情のせめぎ合いが楽しく恐ろしい。残酷な結末にも可笑しみと優雅さがあってS・コッポラ監督の魅力満載。

  • 森直人(映画評論家)

    ★★★☆☆同じ原作の『白い肌の異常な夜』とは異質に仕上げる監督の個性を楽しむ。ただし描写よりムード主義で押し切った感も。

  • 洞口依子(女優)

    ★★★★☆サザンゴシックの耽美な暗部。蠱惑(こわく)的なスパニッシュモス。渦巻く情念、絡みつくエストロゲン。女目線で元ネタを再生。

  • もう最高!ぜひ観て!!★★★★★
  • 一食ぬいても、ぜひ!★★★★☆
  • 料金の価値は、あり。★★★☆☆
  • 暇だったら……。★★☆☆☆
  • 損するゾ、きっと。★☆☆☆☆
©2017 Focus Features LLC. All Rights Reserved.
INFORMATION

「The Beguiled/ビガイルド 欲望のめざめ」(米)
2月23日(金)より、TOHOシネマズ六本木ヒルズほかにて全国公開
脚本・監督:ソフィア・コッポラ
出演:ニコール・キッドマン、キルスティン・ダンスト、エル・ファニング、コリン・ファレル ほか
http://beguiled.jp