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メジャーをザワつかせる大谷翔平 “二刀流”実現の条件とは

投球練習ではこの笑顔 ©共同通信社

「平昌五輪がなければ確実に一面でした」(ベテラン記者)

 エンゼルスの大谷翔平(23)が早くもメジャーをザワつかせている。2月14日からアリゾナで始まったバッテリー組のキャンプに参加した大谷は初日、投手としてのメニューを消化後、野手組が自主トレするグラウンドに移動。フリーバッティングに臨んだ。

「DH制のあるアメリカン・リーグの投手は普通、フリーバッティングはしません。その常識を打ち破っての“二刀流”初披露でした」(同前)

 結果、33スイングして安打性の当たりが19本、推定135メートルの当たりを含む7本が柵越え。“挨拶がわり”のパフォーマンスとしては上出来だったが、MLB関係者はこう評する。

「遠くに飛ばす能力は大したもの。ただ、メジャーのキャンプでは、特に序盤は、逆方向に打つことを意識したりして、考えてやっている選手が多いので、柵越えの数にはあまり意味を見出しません」

 だが、翌日のフリーバッティングでも35スイングで12本の柵越えを放つと、初視察したエンゼルスのオーナーは「ビューティフル。期待以上」と絶賛。「欲しいものがあったら何でも言ってくれ」と申し出たという。

「大谷が欲しいのは、“二刀流を実現するための手段”、つまり投げない試合でのDHじゃないですか。もっともそのためには、昨季、ほとんどDHで出場していたプホルスをどうにかしないといけない」(前出・ベテラン記者)

 プホルスといえば、10年連続で3割・30本塁打・100打点を達成し、通算本塁打614本、通算打点1918を誇るMLBを代表する大打者。もし大谷がDHに入る場合は、このプホルスがファーストに回ると見られる。

「プホルスは今、ファーストを守る準備をしているそうです。さらに17日、エンゼルスは、昨シーズン主に一塁を守っていた選手を放出したと発表しました」(同前)

“二刀流”実現に向けた環境は整いつつある。

「後は大谷自身がそのチャンスを活かせるかどうか。エンゼルスのソーシア監督は今季も勝てないとクビかも、という状況。日本ハムの栗山監督のように特別扱いはしないはずです」(前出・MLB関係者)

 メジャーでも、舞台は大谷を中心に回り始めている。