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テストすらも受けられず……
元三冠王・松中信彦の行く末

source : 週刊文春 2016年3月3日号

genre : エンタメ, スポーツ

打撃だけならまだ行ける?
Photo:Kyodo

「彼と顔を合わせたとき、工藤(公康)監督は微妙な表情をしていました。監督は、彼はチームに必要ないと判断した立場ですが、『俺はまだできる』とアピールするかのように現れたわけで、監督からしたら、何でココに来るの? と思ったはず。実際、そういう声がチーム内から出ていました」(ベテラン記者)

 福岡ソフトバンクホークスを昨シーズン限りで退団し、他球団での現役続行を目指している松中信彦選手(42)が2月19日、そのホークスのキャンプ地を訪れた。プロ入り前に在籍した社会人チーム(新日鉄君津、現・新日鉄住金かずさマジック)で練習しつつ、ホークス以外のNPBの球団に自ら売り込んでいるという松中。その社会人チームとソフトバンクの2軍が練習試合をしたこの日、同行してきたということだった。

「球団は三冠王にもなった松中を功労者として丁重に扱ってきた。昨年、引退を打診したときも、引退のセレモニーだけでなく記念グッズまで用意していたのです。そうした厚意をすべて無にして、現役続行宣言をしているのに、普通の神経をしていたらキャンプ地に行けませんよ。

 以前から、人の気持ちをあまり考えず、周りと上手くやれないタイプでした。たとえば担当記者に対して、『この前の記事の写真、欲しいな』と言うので記者が紙焼きにして持っていくと、『パネルじゃねえの。じゃあ、いらねえ』と言って放り出す……そういうことの積み重ねで孤立していった人でした」(同前)

 2013年には起用法に不満を持ち、交流戦の優勝セレモニーをボイコットして帰ってしまったこともあった。当時の秋山幸二監督は激怒して2軍落ちを命じた。

「キャンプ地を訪れた際、松中は複数の球団に入団テスト参加を申し込んでも、受けさせてもらえていないことを明かしています。楽天や広島は一時はテストも検討したようですが……。実際、左の代打なら、まだ行ける可能性もゼロではないが、どこも声を掛けないのは、“ボイコット事件”をはじめ、扱いづらい性格が知れ渡っているからだと思います」(スポーツ紙デスク)

 松中は2月末時点で進退の決断をする、と語っている。

 プロテインの焼酎割りで体を鍛えた“最後の無頼派”の運命やいかに。

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