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「日本史ブーム、今度は鎌倉時代だ」伊東潤×本郷和人 日本史対談 #1

『修羅の都』『日本史のツボ』それぞれの著者は頼朝、政子をどう見るか

2018/03/10
note

大河ドラマにぴったりでは

伊東『修羅の都』は、実は続編も書きたいんです。本作では頼朝の死までを描きましたが、この後も、政子と頼家の確執、実朝の死、そして承久の変など、鎌倉幕府の苦難の道は続きます。それを描いてこそ、武士の世を開く最初の苦しみを、読者に分かってもらえると思うんです。

©文藝春秋

本郷 朝廷を中心とした貴族の権力と新たに勃興した武士の権力の本当の意味でのぶつかり合いですからね。そして日本史上唯一、官軍である朝廷側が敗北し、賊軍である鎌倉側が勝利している。

伊東 そうなんです。そして承久の変以降、北条氏は有力御家人たちを次々と滅ぼしていき、執権として確固たる地位を築きます。

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『修羅の都』に加えて、頼朝と政子との出会いである前日談、そして頼朝の死以降の続編が描ければ、まさに大河ドラマにぴったりではないでしょうか(笑)。

本郷 主演はもちろん高島さんですね。そう考えると確かに鎌倉ブームも来そうだし、『修羅の都』の続編への期待が高まりますね。

伊東 すべては『修羅の都』の売れ行き次第なんです。

本郷 NHKさん、ぜひよろしくお願いいたします!

伊東 大河ドラマ決定の際は、本郷先生に時代考証をご担当いただきたいですね。

本郷 はい。ありがとうございます。

#2に続く
http://bunshun.jp/articles/-/6480

修羅の都

伊東 潤(著)

文藝春秋
2018年2月22日 発売

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日本史のツボ

本郷和人(著)

文春新書
2018年1月19日 発売

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