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連載THIS WEEK

民主維新合流で進む野党結集
お呼びでないのは2人の小沢

source : 週刊文春 2016年3月17日号

genre : ニュース, 政治

政権を壊す力には定評あり

 ようやく民主党と維新の党の合流が決まり進み出した野党再編。1人でも国会議員数を増やしたいところだが、「お呼びでない」のが、2人の小沢だという。1人目は、政界再編の旗手だった生活の党代表、小沢一郎氏(73)だ。

「一番足を引っ張った元代表さえ来なければ、あとは全部飲み込もうと思っている」

 3月3日、連合がプロレスの聖地、東京の後楽園ホールで開いた春闘集会で赤いタオルを持って特設リングに登場したのは野田佳彦前首相。民維合流に慎重だった野田氏の発言は、民主党政権時代に党内をひっかきまわした小沢氏さえ排除すれば、新党に全面賛成する、との宣言だった。

 野田氏がこう発言したのは、前日の2日に小沢氏が民主党の岡田克也代表、輿石東参院副議長と約2時間にわたって懇談した事実が明らかになっていたからだ。

「小沢氏は『オレ個人はどうなってもいい』なんて格好いいことを言っているとされるが、本当は取り残されるのではと焦っている。生活の国会議員は小沢氏を含めてわずか5人。山本太郎氏を筆頭に絶対に一緒になれないメンバーもいて、民主党から見れば、小沢氏と組むメリットはほとんどない」(民主党関係者)

 招かれざるもう1人の小沢が小沢鋭仁氏(61)。連続当選8回、民主党政権で環境大臣を務めたベテランだ。

 2012年、落日の民主党に見切りをつけて、橋下徹氏が率いた維新へと移籍。

「前回の衆院選で、小選挙区では勝てないと見るや、当時の松井一郎・維新幹事長に取り入って、地元の山梨を離れ、縁もゆかりもない近畿ブロック単独1位をもらい楽々当選を果たした」(維新関係者)

 この厚遇ぶりに、「なんであんな奴が比例1位なんや!」と維新の大阪系議員が激怒。結局、橋下氏が代表を辞任する原因となった。

 昨年末の維新分裂劇では、「改革結集の会」なるミニ政党を結党し、会長に。同会の議員には、各党から触手が伸びているが、鋭仁氏は、与野党を問わず、お呼びではないという。

「再び山梨で出ようと画策中ですが、山梨のドン・輿石氏が大反対。一方の小沢一郎氏に対しては、輿石氏が後ろ盾。岡田氏は維新にいる小沢系議員にも配慮して、党には入れず、国会で統一会派を組むという形になるのではないか」(民主党議員)

 W小沢は、これまでのツケを払うことになりそうだ。