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連載文春図書館 ベストセラー解剖

“鍋=大人数”の固定観念をくつがえした“小鍋本”が売れる理由

『まいにち小鍋』(小田真規子 著)――ベストセラー解剖

2018/03/21
『まいにち小鍋』(小田真規子 著)

 鍋は大人数で囲むもの。そんな固定観念はもう古い。サッと作ることができて低カロリー、栄養のバランスもよく体もあたたまる鍋料理は、おひとりさまの食卓でも大活躍だ。本書はNHKの番組でも活躍し、説明のわかりやすさには定評ある著者の「小鍋(こなべ)」レシピを多数掲載した新書サイズのレシピ本。じわじわと一年以上も売れ続けている。

「僕自身がもともと、小鍋を毎日作る人間だったんです。といっても、酒に合わせるために、ちょっとした湯豆腐を作っていただけですけど(笑)。それであるとき、もう少し小鍋のレシピのバリエーションを増やしたくなったんですが、かなり探してみても大鍋のレシピ本しか見つからない。くわえてそのころ、妻もダイエットのために小鍋生活を始めたんです。鍋は野菜をたくさん摂ることができるので、ダイエットに向いている。こうした点を踏まえて需要が見込めそうだと考えたのが、企画を立ち上げるきっかけでした」(担当編集者の田中泰さん)

 狙いは的中。老若男女を問わず幅広い読者を獲得し、昨秋には続編『なんでも小鍋』も刊行された。

「本は情報量ではWebサイトやレシピ動画に勝てません。しかし、つくりおき本のブームもそうですが、新しい食生活のコンセプトを提案することで、まだまだ“レシピ本”の存在意義を発揮することはできるように感じています」(田中さん)

2016年11月発売。初版8000部。現在8刷6万5000部

まいにち小鍋―――毎日おいしい10分レシピ

小田 真規子(著)

ダイヤモンド社
2016年11月18日 発売

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なんでも小鍋――毎日おいしい10分レシピ

小田 真規子(著)

ダイヤモンド社
2017年10月26日 発売

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