みずほ銀行の苦しみを思い出す
一億歩譲って、制止できて良かったねというのはあるんですけど、なんか地球のエネルギーを吸い出したあのピンク色の球、いったん地球から引き出しちゃってますよね。あれ、その後ポトッと海面に落ちちゃってますが、そんな大量のエネルギーが本当にあったとして、地球からでっかい潜水艦が宇宙に飛び立てて、
しかも、通り抜けフープで穴が開いたまま、もしも宇宙空間に出て行ったらみんな空気が無くなって死ぬだろうとか、そもそもドラえもんの石頭で外壁が割れるのならばドラえもんの石頭の材質で道具を作っておけば問題なかったじゃないかとか言いたいことはいろいろあります。
そういう大容量エネルギーを引き出して大規模な野望を実施に移すわけなんですけど、なんかシステムが切り離されて「馬鹿な!!」とかおっさん騒いでて、いや、大規模システムというものはちゃんとテストして稼働が問題ないか検証を繰り返して、稼働が間違いないとなってから本番稼働させなければ死ぬだろうという、日本のシステムインテグレータで働くすべてのシステムエンジニアが顔面蒼白になるような完璧なデスマーチになっていて困惑を隠せません。稼働させる環境でテストもせずいきなり本番とか死ぬ。絶対に死ぬだろ。どれだけ多くのシステムエンジニアが血を吐く思いでシステム開発に従事しているかを考えるべきだと思います。お前らはみずほ銀行の苦しみを知らないのかよ。大きなシステムを稼働させるにはちゃんとしたシステムの構築が必要で、負荷テストを繰り返す必要があるんだってこと、ほんと忘れないでください。ボスのおっさん自らがデスマーチで精神病んでて、なんかほんと近場の死にそうになってるソフトハウスの技術者社長みたいで胸が締め付けられる思いがしました。それでいて、地球を脱出して行った先で繁栄するのはあの能天気な海賊の子孫という救いの無さにもまた、涙が止まらないわけであります。
まぁ、細けえ こたあいいんだよ。みたまん ま感動して泣くのがいいのだ
このような点が気になりましたが、映画としてはとても面白かったです。途中で寝るんじゃないかと心配した三兄弟も最後までしっかり観ていたらしく、とても感動していました。やっぱり家族の絆とか、問題に至った背景があると泣けるなあーと
ハッピーエンド風
我が三兄弟の反響も様々でありまして、長男は「お父さんと息子の話は感動したけど、あんなに長い日数どっか行っててのび太やしずかちゃんの両親は心配しないのか」とか、次男は「トランプ大統領のほうが強いのではないか」とか、三男は「タイムマシンで母ちゃん救えばいいのに」などの感想もありつつ、非常に楽しんだ様子でした。私のように職業病的な受け止め方をしたり、直面している目の前の現実に置き換えずに、ただひたすらにありのままドラえもんの世界を正面から受け止めればスカッとする面白い春休み映画に仕上がっていると思います。