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大暴れ、ファイターズ清水優心に本当に期待したいこと

文春野球コラム ペナントレース2018

 開幕から2週間、ファイターズのびっくりニュース・トップ5を発表したい。このわずかの期間に歴史に刻まれそうな出来事、刻まれなさそうな出来事が目白押しになっている。

 1、斎藤佑樹、3回2/3ノーヒット(8四死球、1失点)でKO降板。
 2、栗山監督、エンゼルス大谷がどんなに活躍しても「普通」と言う。
 3、球団史上初、開幕戦&第2戦先発に新外国人投手を立てる。
 4、奇襲「2番アルシア」、第1打席の死球交代でフイに。
 5、清水優心、レアード級のホームラン量産ペース!

 起きた順番は開幕2戦の次が、大谷大活躍の4月第1週(ア・リーグの「プレイヤー・オブ・ザ・ウィーク」に選出される)、斎藤佑樹KOが4月7日、アルシア死球が4月10日。清水優心のホームランは7日に1、2号、10日に3号と他とかぶっている。

7日のロッテ戦で本塁打を放った清水

「春先の単純計算」にウヒョウヒョ状態

 もちろん今週のコラムは清水優心をピックアップだ。単純計算だが、本稿執筆の12日昼の時点で「11試合消化、3本」ということは、このままのペースだと39本打ってしまう。そんなに打ってしまうのか。ホームラン王になってしまう気か。いやいやぁ、優心そんなに張り切らなくていいよ、20本くらいでいいよ、と完全にウヒョウヒョ状態だ。僕は子どもの頃から「春先の単純計算」が大好きで、大概、夜は眠れなくなる。ここ数年のホームラン王の本数を確認したり、田淵幸一の次にホームラン打ってる捕手は誰か調べたり、妄想妄念が止まらなくなる。「春先の単純計算」はいい。野球ファンの幸せというのはああいうものじゃないか。

 清水優心が1試合2ホーマーと大暴れした(そして斎藤佑樹がノーヒットKO劇を演じた)7日の東京ドームにもちろん僕もいた。2回に勝ち越しの2ラン、7回にチーム1イニング3本目となるソロ、いずれも右方向に狙い打ちだった。これまでのキャリアハイ(というのか何というのか)が昨シーズンの「1本」だったので、たった一日で自己新だ。あれですね、盆と正月がいっぺんに来たみたいと言うけれど、2本見るとちょっとニュアンスが変わりますね。1号2ランは弾ける嬉しさ。やったー。隣りの人とハイタッチ。それが2号ソロとなるとちょっと狐につままれたようというか、これ本当の出来事? と目を見合わせる感じになる。まぁ、7回はレアード3号、横尾1号に続いて飛び出した(横尾とは連続ホームラン)ので、より出来すぎ感があった。ファイターズはこの日、西川、中田にもホームランが飛び出して、何と1試合6発だったのだ。

 が、誤解なきようお願いしたいのだが、僕は清水優心に一発を期待したいわけじゃないのだ。10日のソフトバンク戦、第3号ソロを放った次の打席できっちり送りバントを決めたのを見て、いいぞいいぞと拍手喝采だ。それが下位打線のスキルだ。ファイターズは決して清水にホームランを求めていない。正捕手として1シーズンきっちり働いてほしいのだ。