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どうする!? この家、この土地、この資産 いま検討したい不動産・土地活用

立地に最適な物件タイプを見極める

分譲マンションやアパート、駐車場経営など不動産・土地活用における選択肢が増える中、自身に合った最適な方法とは何か。専門家に解説していただいた。

変化する不動産の潮流湾岸部は居住区域に

ファイナンシャルスタンダード 代表取締役
福田 猛氏
ファイナンシャルスタンダード 代表取締役
福田 猛氏

 不動産・土地活用のメリットはさまざま。例えば、安定的な賃料収入を生む賃貸物件を建てられれば、老後資金作りの一助となる。そのほか相続対策としても有効だ。小規模宅地等の特例により一定の条件を満たす不動産は、居住用物件であれば8割、貸し付け用では5割程度相続税評価額を下げることができる。

 ただし、収益の見通しの立たない物件を闇雲に建ててしまえば、親族に負債を残す結果につながりかねない。ファイナンシャルスタンダード代表取締役の福田猛氏は、「不動産の資産価値を決めるのは、立地と物件タイプの相性です。アパートやマンション、駐車場や工場・倉庫など選択肢が多様化する中で、立地に最適な物件タイプを見極めることが大切です」と語る。  

 近年では、工場・倉庫物件の最適立地と考えられていた湾岸エリアで、居住区域としての需要が高まるなど不動産の潮流は変わりつつある。地域ごとの変化を踏まえた物件選びがポイントになる。

 資産価値を大きく左右する“管理”の重要性も忘れてはいけない。福田氏は、「現在、国内全体の民間賃貸住宅(共同住宅)の空室率はおよそ20%程度ですが、大手業者の管理物件に限れば10%以下と低い水準です。いわゆる“大家さん”が個人で管理するよりも、大手のノウハウを生かして管理するほうが入居率が高いということ。つまり、物件の管理がいかに重要かを示すデータなのです」と話す。保有物件の収益向上に向けた選択肢として、管理会社を活用してみてはどうか。

 他方、中古物件市場が伸びている状況を勘案すれば、今後リフォームやリノベーション、建て替えなどコンバージョン(用途変更)を通じた既存物件の有効活用も資産価値の向上を図るうえで重要になってくる。福田氏は「近年、都心エリアであればオフィスビルよりホテルや分譲マンションの方が高い収益が見込める傾向があります。既に欧米では、こうした立地ごとのニーズに合った物件に用途変更し資産価値を高めることが主流となっています」と話す。

 豊富な選択肢がある中で、何を選んでよいか分からないというオーナーは少なくない。自身の保有する土地や不動産を俯瞰的な視点から分析してくれるファイナンシャルプランナーや、幅広いサービスを展開する総合不動産会社に相談することが、最適な不動産・土地活用には欠かせないだろう。