昭和34年(1959年)創刊の総合週刊誌「週刊文春」の紹介サイトです。最新号やバックナンバーから、いくつか記事を掲載していきます。各号の目次や定期購読のご案内も掲載しています。

西武・鈴木将平が憧れの先輩、秋山翔吾から学んだこと

文春野球コラム ペナントレース2018

2018/03/29

 シーズンが終わった瞬間、選手たちの翌シーズンがスタートする。特に、若い選手にとっては、間もなく始まる秋季キャンプが大きなアピールの場となる。今回、そのチャンスをつかんだのが、19歳の鈴木将平選手だった。二軍戦ながら、昨季は高卒ルーキーにして101試合に出場、打率.280、打点32、盗塁15の成績と、身体の強さ、練習熱心さなど、多角度からのポテンシャルの高さを評価され、秋の一軍キャンプに帯同。そこでも、持ち味の巧みなバットコントロールが辻発彦監督の目に止まり、今春季キャンプでもA班に抜擢された。

高卒2年目の鈴木将平 ©時事通信社

 残念ながら、3月25日からB班(実質、二軍を意味する)合流となり、念願の開幕一軍入りを果たすことはできなかった。それでも、そこまでのキャンプ、オープン戦期間中、松井稼頭央選手、栗山巧選手、中村剛也選手、秋山翔吾選手、浅村栄斗選手といった、超一流選手の中に交じってバットを振り、球を追いかけ、寝食を共にする中で得た学びがいかに大きかったかは、言うまでもない。

変われたのは「取り組む姿勢」

 その中で、鈴木選手自身が、最も変われたと実感しているのが、「取り組む姿勢」だという。佐藤友亮外野守備・走塁コーチからの訓示もあり、「結果が求められる一軍は、1つのプレーで、投手も野手も、人生が変わるし、ファンの人は、お金を払って見に来てくれる。そういうことを意識するようになったら、すべての練習、プレーに対する緊張感、向上心が高まったと思います」。実際、辻監督、佐藤コーチも、こうした意識向上による日々の練習姿勢の変化を評価していた。

 意識が変われば、練習量、内容、吸収力、周囲の反応など、すべてが変わっていくものである。入団時から、打撃には高い評価を得る一方、自他ともに「守備が課題」とされてきただけに、守備面での成長が、徐々にとはいえ、「確かにプレーに表れてきました」。

 今キャンプでは連日、全体練習前後の早出、個別練習で特守がメニューに組み込まれていたが、そのほとんどが秋山選手とのペアで行われた。「将来なりたい姿が秋山さん」と、常に目標に掲げる、4度のゴールデン・グラブ賞を受賞した名手と組ませてもらい、間近で見て、聞いて、感じて、非常に多くのものを吸収した。「球際が本当に強い。その強さは、体の強さ、努力を重ねてきた基礎の強さだと思いましたし、フルイニング出場する人の強みだと感じました。僕も、何とか追いつきたいです」。その一心で、早朝から夕方まで汗にまみれた。そして、「捕球の際の入り、ステップ、投げたいコースに理想通りの回転で投げるなど、落ち着いて送球ができるようになりました」と、本人も成長を実感している。