文春オンライン

「マクロン仏大統領、徴兵復活へ意欲」はミスリードだ

2018/04/03
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 フランスで徴兵が復活するといわれている。

《マクロン仏大統領、徴兵復活へ意欲 若者に1カ月義務付けか》(産経2018/1/22)

《マクロン仏大統領、短期間の兵役義務化めざす考え》(日経2018/1/20)

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《徴兵制復活へ 1カ月間、危機意識高める狙いか》(毎日2018/1/20)

 ざっとネット検索してみると、日本のマスメディアの記事では、こんな見出しが並んでいた。

 ところが、マクロン大統領は、1月30日の公務員ならびに各界人材への新年の挨拶で、「兵役を復活させるのではない」と明言している。

 どうしてこのような相違が生まれたのだろうか?

エマニュエル・マクロン大統領 ©getty

 カギになる記事がフランスの週刊誌「ル・ポワン」に掲載されていた。

「昨年(2017年)3月18日、大統領選挙の真っ最中、エマニュエル・マクロン候補は、あまりにも拙速にすべての観点から非現実的な『service militaire universel』の設置を喚起した。この考えはその後葬り去られ、大統領は最近では『service national universel』としか言わなくなった」(2018年1月25日)