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50代60代のビジネス老兵はどこに消えるのか

データサイエンスの現場にさっぱり中高年がいない件で

2018/04/05

老兵だけの問題ではない

 しかしながら、そういう現場感を持っている人こそが、歳を取られても通用する概念や技術を持っていて、そういう一握りの人たちを目指して若い人たちが集まって、細く高いタワーができているのだなあ、そこから漏れたおっさんがたというのは消えていくのだなあと思います。つまり、社会や業界から必要とされる年寄りや中高年の絶対数がグッと減っていく環境が、現在なのだろう、と。

 また、新しい技術に敏感で興味津々な人たちというのは、仕事での試行錯誤だけでなく社外でも名前を知られている人も多くあり、50代を過ぎてもお声がかかり新たなキャリアに結びついている人たちもおられます。この差ってのはどこにあるんだろう、ビジネスの最前線で生き残る老兵と、いつの間にかいなくなっている老兵との間の差ってなんだろうと毎度のことながら思い悩んでしまう日々であります。

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※ なお、蛇足ながら5年前から大学への企業寄付講座などでデータサイエンスのオリエンテーションなどもやっていますが、個人芸が主体であった開始当初から、BIツールやクラウド技術などの進展でツール類が発展して、さらに現在では機械的認知とかそういう方面も技術が進んで、当初最先端だと思っていたものが3年ほどで陳腐化してしまっている時代です。

 中高年が勉強不足なのではなく、技術の革新による受益が大きすぎて、一般人が理解して仕事に活かそうにも「そう簡単ではない」時代に差し掛かっています。技術的には、解説書や入門書が書店に並んでベストセラーになるころには、すでにそういう手法は時代遅れになってしまっている、ということすらあり得るのです。真の意味で、勉強する力が求められ、必要とされている時代になっているのであって、老兵でなくともそもそも勉学に向いていない、ついていけない人が最先端技術の概要を理解することが困難な状況になっている、と理解してほしいなあと思っています。