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フォーカス名物カメラマン逮捕
経産省次官に脅迫文をファクス

source : 週刊文春 2016年3月10日号

genre : ニュース, 社会, メディア

1983年、山口百恵写真展会場で
Photo:Jiji

「逮捕された名前を見てびっくりしました。“伝説のスクープカメラマン”だったからです」(出版関係者)

 警視庁が2月26日、経産省の菅原郁郎事務次官宛に本人や家族に危害を加えるとする脅迫文を昨年11月にファクスで送ったとして、脅迫容疑で逮捕したのはカメラマンの福田文昭容疑者(69)だった。警視庁担当記者が話す。

「事務次官室に送られたのとほぼ同じ脅迫文が自宅からも見つかりました。他の省庁の事務次官室にも同様の脅迫文を送っており、これも福田容疑者の犯行だと思われます」

 福田容疑者は、写真週刊誌「フォーカス」(新潮社)に創刊当初から契約カメラマンとして所属。1983年、ロッキード事件の法廷内で田中角栄の被告人としての姿を隠し撮りして一躍有名となった。

「79年10月には、渋谷区の三浦友和のマンションの前で、山口百恵との結婚前のデート写真を撮った。前年から9カ月も張り込んで掴んだ大スクープでした。この翌日、百恵は『私が好きな人は、三浦友和さんです』と交際宣言をしたんです。読者の好奇心にストレートに応えるのが、彼のポリシーだった」(芸能デスク)

 だが、その後、写真週刊誌の退潮とともに仕事は激減。2008年ごろには鬱病にかかったと複数のメディアで告白している。その後、大判のカメラで家族写真を撮ることに生きがいを見いだし、鬱病を克服したと話していた。

「昨年12月のNHK『ラジオ深夜便』に出演した際も、かつての鬱の苦しみを語っていましたが、自殺願望が湧いたときに、ともに写真雑誌で仕事をした末井昭さんの著書『自殺』を読んで救われたと話していました」(同前)

 容疑は認めたものの、「仕事だから送りました」などと意味不明なことを供述しているという福田容疑者。警察車両に乗せられた眼鏡をかけた彼はテレビカメラに向かって、両手に作ったピースサインを何度も前に突き出すようにして笑顔を見せていた。

「鬱状態と躁状態が交互に繰り返す躁鬱病か、薬の副作用で躁状態になっている可能性もあります」(捜査関係者)

 動機は未だ不明。面会した関係者によると、「ピースは手錠を見せたくてやったが、映らなかったのは残念。ライカを差し入れて欲しい」と気丈に語っていたという。

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