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身体はダルビッシュ化 巨人の“絶対エース”菅野智之に何が起きた?

2連敗に浮かない表情 ©共同通信社

 巨人の“絶対エース”菅野智之投手(28)がピリッとしない。

 4月13日の広島戦では初勝利をあげたものの、6日のヤクルト戦では6回5失点で敗れ、7回5失点だった開幕戦に続き、2戦連続の5失点。プロ入り6年目にして初の開幕2連敗を喫した。

「やりたいこと、やらなきゃいけないことは、頭ではわかってるんですが、なかなか体が連動してくれない」

 6日の試合後、菅野本人はそう語ったが、昨季、17勝5敗、防御率1.59という成績を挙げて沢村賞を受賞したエースに何が起きているのか?

「今季から投げ始めたシンカーの影響では、という見方があります」と指摘するのは、スポーツ紙デスク。

「曲げようとすると左肩の開きが早くなりがちなシュート系の球なので、ピッチング全体に悪影響を及ぼす可能性がある。もともとシュート系ではワンシームを投げていて、それでバットの芯は十分外せていたのですが、もっと落ちる球を、ということで昨オフから取り組んでいた」(同前)

 実は昨オフ、その真意をうかがわせる出来事があった。

 あるイベントの席上、大谷翔平のエンゼルス移籍について聞かれた菅野は、こう答えたのである。

「今は、彼のように絶対的な力がない。でも、これから3、4年ありますが、絶対的な力を付けて文句なく行けるようにしたい」

 菅野の海外FA権取得は早ければ2021年。それまでにチームを日本一にし、東京五輪で活躍すれば、“文句なく”メジャーへの道が開ける、という青写真だろう。

「読売グループのイベントの場でそれを言っちゃうんだ、という感じでした。松井秀喜や上原浩治が口にしていた頃のようなタブー感は薄れていますが、『だったらドラフトで日本ハムに指名されたとき、入っときゃ良かったのに』という声もありました」

 そう苦笑するベテラン記者は、最近の菅野は「ダルビッシュに被る」という。

「ダルはメジャーに備えて身体をビルドアップして、それを持て余していた時期があった。菅野も去年くらいから、特に上半身がムキムキになってきていて、オフの自主トレでも若手に、『身体をデカくしろ』とアドバイスしていたそうですから」(同前)

 更なる成長のための過渡期なのか、それとも……。