昭和34年(1959年)創刊の総合週刊誌「週刊文春」の紹介サイトです。最新号やバックナンバーから、いくつか記事を掲載していきます。各号の目次や定期購読のご案内も掲載しています。

連載THIS WEEK

壁ドンして女性の顔をぺロリ
「破廉恥消防士」逮捕の決め手

source : 週刊文春 2016年11月3日号

genre : ニュース, 社会

東京地検立川支部は起訴猶予処分とした(写真は東京消防庁の演習)
Photo:Kyodo

 馬耳東風の言葉はあれど、ここまで聞いたことと真逆のことをしでかすのも珍しい。帰宅途中の女性にわいせつな行為をしたとして、強制わいせつ容疑で逮捕されたのは、立川消防署の男性消防士長(30)。消防士長は東京消防庁から停職6カ月の懲戒処分を受け、10月21日付けで依願退職した。こともあろうに、わいせつな行為をはたらいたのは、消防庁のコンプライアンス関連の研修を受けたその日だったという。

 全国紙社会部記者の話。

「処分を受けたのは、立川消防署のポンプ小隊長で、消防車を指揮する立場にありました。今年1月20日深夜から21日未明にかけて、京王線府中駅の近くを歩いていた見知らぬ当時19歳の専門学校生の女性に声をかけ、いわゆる『壁ドン』、壁を背にした女性に覆い被さるようにして顔の脇の壁に手をついて、女性の顔を舌でなめまわしたようです。強制わいせつ容疑で7月に警視庁に逮捕され、起訴猶予処分となりましたが、消防庁には『酒に酔って記憶はないが、欲望から行為に及んだと思う』と話しています」

 当日は渋谷区の消防学校でコンプライアンスや部下の指導を教える初級幹部向けの研修を同僚と受けたばかり。その足で同僚と酒を飲みに行き、泥酔状態になったという。

「府中駅は、消防学校とも勤務先とも酒を飲んだ場所とも消防士長の自宅とも、まったく関係のない場所で、なぜそこで下りたのかは不明です。酔っ払いの所行といえばそれまでですが……」(同前)

 そもそも通りすがりのわいせつ事件は防犯カメラ映像やDNA等の物証が十分に得られないため迷宮入りも多い。だが、今回は警視庁が駅での目撃証言などから犯人を特定し、半年で逮捕にこぎ着けた。

「決め手となったのは、DNA。よほど沢山なめ回したのかわからないが、女性のほほに唾液などのDNAが残っていた。女性が被害を受けて真っ先に府中署に駆け込んだのも奏功した。現場は署のすぐ近くだったことも大きい。これが顔や局部を手で触っただけだったら、DNAも見つからず、逮捕できなかった可能性もある」(捜査関係者)

 東京消防庁は「教育指導を徹底する」とコメントしているが、まずは研修の内容を吟味したほうがいいのでは。

はてなブックマークに追加