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連合による連合のための新党「国民民主党」はいつ消えるのか

政界に口を挟む神津氏だが…… ©文藝春秋

 希望の党と民進党が合流し、結成された国民民主党。だが、両党所属議員の4割が不参加の見通しで、衆院では立憲民主党の後塵を拝し、第2党にとどまる。

「連合による、連合のための新党です。そんな政党に国民の期待が集まるはずない」

 こう吐き捨てるのは、新党入りを拒否した希望の議員だ。民進党関係者が解説する。

「国会で安倍政権が窮地に立っていた4月26日に両党が新党結党で合意したのは、28日のメーデー中央大会に間に合わせるためという連合の都合でした」

 先兵となったのが民進の大塚耕平代表と希望の古川元久幹事長だった。

「2人とも労組が強い愛知県選出で、連合の言いなり。そこに支持率低迷で先の見えない希望の玉木雄一郎代表が乗っかり、結党に至りました。連合の神津里季生会長に細かくおうかがいを立て、人事まで相談しているとか。連合と国民民主党は、支持母体の意向が直接反映されるという意味で、創価学会と公明党と同じ関係です」(前出・希望議員)

 神津会長の“介入”の背景には、自身の求心力低下があるという。

「そもそも神津氏は、前原誠司氏の民進党代表時代、希望に合流するきっかけになった会合に同席していた民進党分裂の戦犯の1人。“排除”された立憲が野党第1党になると、不満を抱えていた左派系の日教組や自治労は組織内候補を来年の参院選では立憲から出馬させることに決めました」(同前)

 一方、民進には基幹労連(神津会長)、UAゼンセン(逢見直人会長代行)、自動車総連(相原康伸事務局長)など連合執行部の出身労組の参院議員が残る。

「これらの議員を当選させ影響力を保つ狙いで、民進と希望を合併させ、野党第1党にする。その上で、立憲と交渉し、かつての民主党を復活させる計画でした」(同前)

 ところが希望、民進の支持率は0~1%台で、合併しても「5%いかなければ統一地方選、参院選を前に立憲に移る現職や新人が次々に出てくる」(民進所属の地方議員)。

 連合関係者が嘆く。

「参院選後には、国民民主党はなくなる。そうなれば神津会長の辞任ではすまない。昔の総評と同盟のように、連合が分裂することもありえる」

 立憲の枝野幸男代表と安倍晋三首相は笑いが止まらないに違いない。