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連載高野秀行のヘンな食べもの

高野 秀行
2018/05/15

 そして最後にいちばん気色悪いものが残った。地元で「ガムライケーン」と呼ばれる、長さ十センチもあるムカデとイモムシを掛け合わせたような何かの幼虫。口には牙があり、黒いゴムっぽい節に足がたくさんついている。水煮なので、これまた調理前のように生々しい。

ゲテモノ感満点、田んぼの恵みが大集合

 うわあ、気持ちわるい……という脳のスイッチをオフにして、パクッと口にすると、ピンのような多足が口の中や舌をひっかき、胴体は硬質ゴムのようでなかなか噛み切れず、噛み切ると中から甘苦い液がぶちゅっと出てきた。

 ウゲー……。見かけそのままのグロい味。素材を生かしすぎるタイの田んぼフーズだった。

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