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連載シネマチャート

アメリカの“今”を切り取る 「フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法」を採点!――シネマチャート

〈あらすじ〉

フロリダのディズニー・ワールドの外側に立ち並ぶ寂(さび)れたモーテルには、アパートを借りられない人々がその日暮らしをしている。6歳の少女ムーニー(ブルックリン・キンバリー・プリンス)がシングルマザーの母親ヘイリー(ブリア・ヴィネイト)と暮らすのは、壁が紫色のモーテルだ。元気いっぱいのムーニーは友だちと悪戯をしては、管理人のボビー(ウィレム・デフォー)に叱られている。職を失ってしまったヘイリーは、なかなか働き口が見つからず、宿泊費を工面するために苦渋の決断をする。そのことがムーニーの日常に影を落とすことになる。

〈解説〉

全編をアイフォンで撮影して話題を呼んだ『タンジェリン』のショーン・ベイカー監督が、社会の片隅で生きる人々に光を当てるヒューマンドラマ。112分。

  • 中野翠(コラムニスト)

    ★★★★☆主演少女の生気溌剌の演技に目が釘付け。ピンクの虚構的世界とその日暮らしの人々。皮肉な対比。W・デフォーも好演。

  • 芝山幹郎(翻訳家)

    ★★★★☆けばけばしい夢の国の裏に深い泥沼。21世紀のアメリカが、子供を交えたきわどいネオレアリズモにようやく逢着した。

  • 斎藤綾子(作家)

    ★★★☆☆遊びたい盛りの若いシングルマザーと騒ぐ幼い娘に感情移入できず。安モーテルの管理人ボビーに観客も救われるはず。

  • 森直人(映画評論家)

    ★★★★★主題をよく練り込んだ素晴らしいロケ撮影。厳しい現実に裁かない眼で向き合い、鮮やかな感動へ。ダークホース的傑作!

  • 洞口依子(女優)

    ★★★★★強烈な印象を残す子役と母役。スウィートなデフォー。ディズニー城下と安モーテルの根城にフロリダの光と影を覗く。

  • もう最高!ぜひ観て!!★★★★★
  • 一食ぬいても、ぜひ!★★★★☆
  • 料金の価値は、あり。★★★☆☆
  • 暇だったら……。★★☆☆☆
  • 損するゾ、きっと。★☆☆☆☆
©2017 Florida Project 2016, LLC.

INFORMATION

「フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法」(米)
新宿バルト9ほか全国にて公開中
監督・脚本・編集:ショーン・ベイカー
出演:ブルックリン・キンバリー・プリンス、ウィレム・デフォー、ブリア・ビネイト ほか
http://floridaproject.net/