文春オンライン

ユニクロのレジ打ちをして実感「ユニクロは“感謝祭”なのにお客に”感謝”していない」

潜入ジャーナリスト・横田増生×YouTuber・松本涼 対談#2

note

暇な時期は来るな、感謝祭は10時間働いて

横田 ところで在職中はサービス残業をすることはなかったんですか。

松本 しました。仕事が終わらなくて申し訳なくて。

横田 仕事量が多過ぎたのでは? 僕が働いていたときも、こんな量、とても規程の時間で終わらないと思うことがよくありました。

ADVERTISEMENT

松本 それもあるかもしれないですけど、自分の能力のせいもありますね。それでサービス残業していてバレて、店長にすごく怒られました。

横田 いい店長ですね。

松本 それ以降は終わらなかったらちゃんと正直に謝るようにしました。

横田 でも終わらない時あるじゃないですか。

松本 終わらない時はやっぱり終わらないですよね。

横田 その一方で、店舗の売上に対して7、8%ぐらいの人件費に抑えなきゃだめと言われますよね。すると売上げが上がらない時期は、学生や主婦のバイトの人は休んでくれという話になる。松本さんも、アルバイトやR社員にそう指示してましたか?

©松本輝一/文藝春秋

松本 ええ。閑散期もそうですけど、売り上げが下ぶれてるからとか。

横田 コストが嵩むのでちょっと休んでって。

松本 予定より早めにあがってもらったり、自分自身が早くあがったりしました。

横田 それは本部からの指示ですか?

松本 だいたいの場合、店長の判断でした。社員は時給が高いので削ると大きいです。

横田 暇な時期は来るなと言って、感謝祭や年末年始の繁忙期だと10時間来てと言いますよね。でも人が集まらなくて苦労する。

松本 そうですね(笑)。

横田 普段から働く人を大切にしていないから。例えば感謝祭や年末年始は1000円の時給を1500円に上げるとかしたらいいと思うんですよ。

松本 そうですよね。そういう時期はシフトを組む人(稼動担当者)が一番大変ですね。