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辞任の米山氏は再出馬断念 新潟知事選は安倍の三選を占う総力戦に

source : 週刊文春 2015年5月31日号

genre : ニュース, 政治

 新潟県知事選が5月24日、告示された。投票日は、国会終盤の6月10日だ。

「事実上の与野党一騎打ちとなり、来年の参院選の1人区と同じ構図になりそう。9月の自民党総裁選を控え、与党の推す候補が負ければ、安倍晋三首相の三選に黄信号が灯る。野党側はさっそく枝野幸男立憲民主党代表が5月20日に新潟入りした。候補者は無名だけに与野党の総力戦になりそうです」(自民党関係者)

 自民・公明両党は、元海上保安庁次長の花角英世氏(60)を支援。対して、立憲民主党など野党各党は、地元県議の池田千賀子氏(57)に支援を1本化した。

「今回の知事選は、米山隆一氏が、週刊文春の買春疑惑報道を受け辞任したことに伴うもの。しかし、米山氏は『辞任で同情が集まっている』と再出馬に意欲を見せ、2度の世論調査を行ったとか。結局、支持が低く断念しました」(地元関係者)

米山隆一・前知事 ©共同通信社

 16年の知事選は、東京電力柏崎刈羽原発の再稼働問題が争点になり、野党の推す米山氏が勝利。今回も、野党側は反原発で前回の再現を狙う。自由党の森裕子参院議員が中心となって、女性候補に絞り、選定を進めた。

「そこに自らの出馬が取り沙汰されていた菊田真紀子衆院議員が乗り、池田氏を担ぎ出した。野党側の鷲尾英一郎衆院議員が直前まで知らされていないなど、森氏の独断専行に国会議員や県議の間で不満の声もある。また、東電労組を傘下に抱える連合新潟は、反原発急先鋒の森氏と距離があり、どの程度池田氏を支援するか、不透明です」(野党関係者)

 一方の与党側は、花角氏が原発再稼働に慎重な姿勢を見せ、争点化を避ける構えだ。

「かつて花角氏が秘書官として仕えた二階俊博自民党幹事長は『勝つためなら何でも良い』と再稼働慎重論を容認しています」(政治部記者)

 さらに、花角氏は安倍政権審判選挙となることを怖れ、自民色を薄くしたいという。

「花角氏は、新潟政財界のトップを占める新潟高校出身。篠田昭新潟市長らOBを中心に、県民党を打ち出す意向で、自民党、公明党の推薦を断った。自民党本部から『最近、評判の悪い中央官庁出身で浮動票がとれるのか。組織選挙で戦うべきだ』との批判が出ている」(同前)

 自民党の調査では、花角氏の3ポイントリードと出た新潟知事選。“無名対決”は政局に大きな影響を与えそうだ。