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我慢は健康の大敵! 自然体で元気になる家

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暑さ寒さを我慢する暮らしは、知らぬ間に体にダメージを与えている。無理せずとも快適に暮らせることが、すなわち健康の秘訣。これからを見据えた住まいづくりのポイントを探ってみよう。


 夜になっても蒸し暑く寝苦しい。玄関を開けると、奥からむっと熱気が押し寄せる……。こんな不快感を感じているなら、一度住まいを見直してみるタイミングかもしれない。

 二十年、三十年と築年数が経過した日本の住まいは、断熱性や気密性という基本性能が低い傾向にある。その結果は温熱環境にダイレクトに反映される。夏は耐えがたいほど蒸し暑く、冬は凍えるほどに冷え込んでしまうのだ。せめて空調をかけていればいいが、つい「電気代がもったいない」と我慢をしてしまう。高齢になって我慢を重ねていると命にかかわる事故を引き起こしかねない。

夜間も油断は大敵夏は適切な冷房を

 
 

 夏場の高齢者の熱中症事故の多くは住居で起きている。消防庁のデータをみると、二〇一七年に熱中症で救急搬送された人の約四割は住居で発症している。また、救急搬送された人の半数を六十五歳以上の高齢者が占めた。しかも驚くことに、気温が上がる昼間ではなく、涼しくなった夜間に熱中症を発症している人も多く見られる。

 熱中症は、炎天下に運動をしている人が罹りやすいというイメージがある。本来涼しいはずの夜間、しかも体を休めている就寝中に、なぜ熱中症が起きてしまうのか。高齢になるとのどの渇きを感じにくいなどの身体的な要因もあるが、住まいの暑さも一因と考えられる。

 一般的な鉄筋コンクリート造の団地などには、熱を溜め込む性質がある。断熱や遮熱が十分でないと、夜になっても室温が下がらず、猛烈な蒸し暑さが続く。そこで汗をかいて体中の水分が失われると、夜間でも熱中症を引き起こしてしまう。

 断熱性の低い家で室内を適温に保とうと考えるなら、絶えず冷房をかけなければ追いつかない。結果的に電気代もかさむ。だからこそ、冷房を控える……こんな悪循環が生まれていないだろうか。

 きちんと壁や床、天井や窓などに断熱を施した家なら、日差しが強く暑い日でも室内には響きにくい。加えて日が差し込む窓によしずをかけたり、熱気がこもらないように風の通り道を計算しておくのが望ましい。こうすることで、わずかな冷房でも快適さが上がり、電気代も抑えられる。健康維持に役立つうえ、家計にも優しい。

高断熱の住まいは冬の事故も防止する

 高断熱の家では冬の過ごしやすさも格段に向上する。冷え込みがちな廊下やトイレ、浴室なども含めて家中を暖かく温度調整でき、温熱ムラが生じにくい。結果、例えば極端な温度差が引き起こすヒートショックなどのリスク軽減につながるし、気温差に由来する血圧上昇を抑え病気を遠ざけることも期待されている。また、室内に温熱ムラがない家は、結露が起きにくい。その結果カビなどが発生しにくく、家そのものが傷みにくいという利点もある。

 住まいは人生で最も長い時間を過ごす生活の拠点である。その温熱環境は、目には見えなくても、体や家の構造に確かに影響を及ぼしている。そして時間が経過するほど、その影響は大きくなる。暑さ寒さを我慢でしのぐのは、もうやめにしよう。節約を意識しなくても、環境に優しく健康的に暮らせる家が、これからの理想。家族と自分の未来のために、まずは住まいを見直してみたい。