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ショーンK“後釜”モーリーが「彼の英語はデタラメ」

source : 週刊文春 2016年8月11・18日号

genre : エンタメ, 芸能

 小誌の経歴詐称報道でメディア活動を休止し、世間から姿を消したショーンKこと川上伸一郎氏(48)。復帰説も飛び交う中、彼は今何をしているのか。

メディアの売れっ子だった

 親交のあったフリーアナの長谷川豊氏が語る。

「3月末に、ショーンさんを心配している、とブログに書くと、1週間後にメールが来ました。『ありがとうございます』『涙が止まりません』という内容で、元気がなく、心配になりました。5月頃に『東京を離れた』と聞きましたが、その後は何をしているのかまったく分かりません」

 知人の1人が明かす。

「両親は取材攻勢を逃れるため、住んでいた熊本市のマンションを出て、関東地方でアパートを借りて暮らしています。ショーンは一時期地方にいましたが、1カ月前は海外に行っていました。帰国したのかどうかは分かりませんが……」

 活動休止後も、川上氏には多くの仕事のオファーがあったという。

「テレビ出演、書籍執筆などです」(スポーツ紙記者)

 仕事を一緒にしたことのある脳科学者の茂木健一郎氏は、“ショーンK騒動”をこう振り返る。

「高学歴とハーフに対する日本人の幻想が垣間見えた気がします。“こんな人がいたらいい”という日本人の欲望が、ショーンKさんという虚像を作ったのではないでしょうか。

 しかし、彼のコメント力と英語力は優れています。経歴詐称が本当であれば、逆に、大変努力をして実力を付けたと言える。今後は実像の部分で活躍し、日本人のメディア・リテラシーを向上させてほしい」

「ユアタイム」にレギュラー出演するロバートソン氏

 一方、厳しい評価なのが、川上氏の降板によって夜のニュース番組「ユアタイム」(フジテレビ)に連日、レギュラー出演することになったモーリー・ロバートソン氏だ。ロバートソン氏に取材を申し込むと、真意を説明したいと長文の原稿が届いた。紙幅に限りがあるため要約する。

「今も『判官贔屓』の心理で数々の『ショーン、カムバック』の意見が聞こえてきます。

『本物のハーバードMBAでなくても、番組はそつなくこなしていたんだし、品はいいわけだし、それなりに使えばいいじゃないか』

 しかし、この判定は間違っています。ハーバードのMBAや海外留学を詐称し、それで甘い汁を吸うことは、がんばって本当に資格を取った人から機会を奪うことになるからです。

 また、報道を扱う番組で視聴者をも欺いています」

 ロバートソン氏は、川上氏に以前から違和感を覚えていたという。

「ショーンKが満足に英語の会話をできず『bull shit=適当なでたらめ』で乗り切っていたことは、外国人がインタビューをすればすぐにわかったはずです。ぼくはMXテレビなどでご一緒した時に違和感を感じていた。だが、お互いの詮索になるので、スルーしていました」

 ハーフであり、東大とハーバード大に同時合格したロバートソン氏。ショーンKを作り上げたのは、テレビ業界の体質だと指摘する。

「テレビ局は『ショーンK』の国際人ぶりが嘘っぽいものだと、薄々わかっていたはずです。でも便利だから使い続けた。こういう業界の体質は一度きちんと検証し、自浄することが望ましい。

 さらに『偽物のハーフでも、それっぽければいい』とする採用基準は、本物のハーフをバカにしています。というか、ハーフをコモディティー、つまりモノ扱いしている。最後に『ショーンK』を名乗ったホラッチョ自身の人格を地に叩き落としています。そこまで自身の存在を否定し、望ましいハーフのセレブになりすましてまでテレビに出続けたいのか」

「ショーン、カムバック」の前に、川上氏とテレビ業界が越えなければならない壁があるのだ。