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ヤクルトが“パ・リーグさん”に勝てた交流戦、幸せな瞬間

文春野球コラム ペナントレース2018

2018/06/28
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試合をしながらどんどん強くなっている

 交流戦あたりから選手の調子がどんどん上がっていっていたり、新たな役割が出来上がっていっていたことも印象的でした。川端選手が本調子に戻ってきて技ありのヒットで打率を上げてきていて、畠山選手は頼れる代打としても活躍している(特に6月22日の3ランは痺れました! でも個人的にはスタメンで活躍する試合もたくさん見たい)。山中投手も戻ってきましたし、小川投手は復帰してから徐々に投げる回数が増え、投球内容もどんどん良くなって勝ちがつくようになった。カラシティー投手は先発が持たなかった試合などで長いイニングを助けてくれて、先発を任されることになった。原樹理投手は先発でなかなか結果が出せず苦しんでいたけれど、中継ぎで結果が出始めた。中尾投手、近藤投手、石山投手の勝利の方程式が確立し、1点を争う展開で勝てる試合が増えた。この活躍で石山投手は日本生命賞に選ばれました! それぞれが試合をしながらレベルアップし、どんどん強くなっていっている感じがします!! 交流戦は特に、ゲームでいう「経験値2倍イベント」をやっているような、個々の進化のスピードとチームの結束力を感じました。

若手が力をつけたら「CS進出」も見えてくる?

 こうなってくると次の欲、「CS進出」に目を向けてしまうのですが、超個人的な展望を書くと、ここに若手の星投手や山崎選手、廣岡選手が1軍に加われる力をつけて戻ってきてくれたなら。これは本当に見えてくるんじゃないのかなって思うんです。まだまだ試合数もあるし、厳しい闘いが続く中、疲労していく選手が増えると思うので、そこに若手が入って力を合わせたら!? そして山田哲人選手のデビュー戦のようにCSで村上選手がデビューして、大活躍しちゃったりなんかしちゃったら!!? なんて幸せな妄想をしてしまうんです。

 交流戦のMVPはヤクルトから選ばれなかったし、賞金はパ・リーグの勝率1位のチームがヤクルトよりも高い。だけどルールですもん、仕方ありません。それに私はMVPや賞金よりも、セ・リーグでの順位を上げられたことの方が嬉しいので文句はありません。ヤクルトの選手のことをきっとたくさんの方が覚えてくれただろうし、これから上を目指していく上でこの交流戦の闘いは、これからのシーズンできっと活きてくると思うんです。

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 この交流戦は選手の笑顔がたくさん見られたことも幸せだったなぁ。またこれからの試合でも、もっともっと見られますように。そしてまた優勝して、神宮球場で泣いて笑いたいな♪

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