文春オンライン

元気がないのが取り柄 トリプルファイヤー吉田が語る「タモリさんと星野源さんのこと」

テレビっ子ミュージシャン・吉田靖直インタビュー#3

note

ジャルジャルのコントってなんか思考実験っぽい

―― 最近、好きな芸人さんとかっていますか。

吉田 アインシュタイン。稲田さんがマジですごいなって思ってます。こんな面白い人っているんだ、くらいの感じで。あと、ジャルジャルも結構前から好きですね。

―― それはどういうところが好きなんですか。

ADVERTISEMENT

吉田 ジャルジャルのコントってなんか思考実験っぽいの多いじゃないですか。同じことをやり続けてたら怖くなってくるとか。

―― そういう意味では、吉田さんの歌詞の世界と近い気がするんですけど。

吉田 たしかにちょっと影響を受けてるかもしれないです。僕、大学の時にジャルジャルのDVDを観てて。バンドの作風が変わるというタイミングだったので、こういうことを言葉にしたらどうなんだろうなって思った気がしますね。なんかカッコイイなと。

 

―― 歌詞の中で言うと「結局 関根勤が一番面白い」(3rdアルバム「エピタフ」収録曲「SEXはダサい」)というのがでてきますね。

吉田 あれは『稲中卓球部』に「今日、関根勤がテレビに出るよ」って言ったら、みんなが「やったー」ってめちゃめちゃ喜ぶシーンがあって、その影響です。僕は、関根勤さんをあまり注視してこなくて。でも『稲中』ではすごく尊敬されていた。それで『稲中』がそこまで言うならそうなんだろうって思ったんですけど、結局いまいち分からなかったんですよね。「自分もすごいと言ってみたいけど、本当はいまいちわかってないもの」の代表みたいな感じで歌詞に入れました。

―― 『M-1』のような大会とかは観てますか。

吉田 観ますね。好きですね。

―― そういう時って自分で点数とかつけたりして観たりするんですか。

吉田 いや基本しないですけど。友達からLINEきて、3人のグループで点数つけあった時はありました。そういうことをやってるのって、ばれたら一番恥ずかしいんですけどね(笑)。

「ポスト星野源」って「俺が言ったわけじゃない」って言いたい

―― ちょっと失礼な話なんですけど、今、吉田さんが「ポスト星野源」みたいに言われてるのってどう思いますか。

吉田 なんか「ポスト星野源」って言われた後に「いや全然違うよ」みたいな当然のことを言ってくる人がいるので、その人に対しては、「俺が言ったわけじゃない」ってことを伝えたい(笑)。

CDにサインをしてくださいました

――『LIFE!』や『タモリ倶楽部』は星野さんもお馴染みの番組ですから、いつか共演しても不思議ではない感じもします。

吉田 星野さんは音楽的にもう、SAKEROCKの頃からずっと、すごく力のある人だと思うので、僕も比べられても恥ずかしくないぐらいに頑張りたいなって思ってます。でも今はとりあえず、ホントすいませんっていう。まぁ、みなさんネタで言ってるんでしょうけど。

―― 今後何か出てみたい番組とかってありますか。

吉田 あぁ、なんかめちゃめちゃハードルの低い旅番組とか、ホントにただメシ食ってるだけでいいみたいな番組がいいですね(笑)。

―― 基本、仕事したくないっていう。

吉田 なんか怖くなるんですよね、いつも。今から気の利いたことを言わなきゃいけないんだと思うと、すごい怖くなってくる。なんでもいいよっていうものに出たいです(笑)。

「縦書きバージョンのサインも試作中なんです」
 

#1 “ポスト星野源”トリプルファイヤー吉田が明かした高1時代の「黒歴史」
http://bunshun.jp/articles/-/7674

#2 トリプルファイヤー吉田のダメっぷり「寝過ごして『いいとも!』観てた大学時代」
http://bunshun.jp/articles/-/7675

写真=榎本麻美/文藝春秋

よしだ・やすなお/1987年香川県生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。2006年に結成されたトリプルファイヤーでボーカルを務める。2012年5月「エキサイティングフラッシュ」、2014年2月「スキルアップ」、2015年9月「エピタフ」、2017年11月「FIRE」を発表。バラエティ、ドラマなどテレビ番組にも多く出演し、『タモリ倶楽部』では「バイトで怒られっぱなし!?  リプルファイヤー吉田の適正バイトを探す」で全編にわたって特集を組まれた。

元気がないのが取り柄 トリプルファイヤー吉田が語る「タモリさんと星野源さんのこと」

X(旧Twitter)をフォローして最新記事をいち早く読もう

文春オンラインをフォロー