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蓮舫氏は激辛アレンジ、菅官房長官は5分でそば……政治家たちの「サラめし」事情

“ランチをのぞけば 人生が見えてくる”のキャッチフレーズでお馴染みのNHKの人気番組「サラメシ」のスピンオフ企画が人気を博している。その名も「永田町・霞が関のサラめし」。WEBマガジン「NHK政治マガジン」の1コーナーとして、今年4月から始まった。NHKの担当者がコンセプトを語る。

「政治家は普段何を食べているのだろうという素朴な疑問に対し、ネットで面白いものを提供できるのではないかと考えました。また、我々の生活にとって重要な決定に関わる人々がどういう人なのか、気軽に読める形で知って貰おうという気持ちもあります」

 これまで20名以上の政治家や官僚が登場し、「サラめし」を公開している。例えば野田聖子総務相は、普段は総務省の食堂の出前が多いというが、この日は元・板前の夫が作ったという“愛夫弁当”を持参。シャケご飯、カボチャの煮つけ、豚肉のマリネ焼きなど実に11品を前に「栄養があるし、何でもおいしいんだよ。夫から弁当作ろうかと言ってくれるのがほとんど」とノロけてみせた。

辛口にお弁当をアレンジする辛口政治家・蓮舫氏(「NHK政治マガジン」より)

 立憲民主党の蓮舫氏はごく普通の和風仕出し弁当だが、食べ方が独特。辛いもの好きという蓮舫氏は、カバンから次々と自前の調味料を取り出すと、焼き魚には山椒と唐辛子、マカロニサラダにはペッパーソースを振り掛ける。辛口政治家の面目躍如?

 この企画は約60人の政治部記者で担当しているというが、こんな「裏話」も。

「菅義偉官房長官は、5分ほどで2色盛りのせいろ蕎麦とかき揚げを片付けてしまい、取材も撮影も大慌て。政治家は蕎麦好きが多くて、普通に取材していると蕎麦ばかりになるので、別メニューの人を探します」(政治部記者)

 本家・サラメシで「お弁当ハンター」として登場し、これまで数百人ものランチやお弁当を撮影してきたカメラマンの阿部了氏は、こう語る。

「一般の方でも、やっぱり取材となると、“盛り”たくなるんです(笑)。それが政治家となると、“どう見せるか”という意識はより強いでしょう。何をどう食べるかによって、“こう見られたい”という思惑さえ透けて見える事もあると思いますよ」

 フランスの美食家で政治家のブリア・サヴァランは、こんな言葉を残している。

「どんなものを食べているのか、言ってみたまえ。君がどんな人間か言い当てよう」

 舌先三寸とはいかない。