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連載すごいアート

国宝6点も勢ぞろい 日本の美の原点『縄文 1万年の美の鼓動』 ――すごいアート

2018/06/15

 およそ1万3000年前に始まり、約1万年続いたとされる縄文時代。温暖で湿潤な気候のもと、人々は狩猟や漁を行いながら、「定住」という生活スタイルを築いていった。

 展覧会には、日本列島各地で出土した縄文人の暮しの痕跡ともいえる品が並ぶ。縄目模様が施された土器や土偶、動物の像や耳飾りなど、貴重かつ見るにも魅力的なものばかりだ。クルミが入ったまま数千年、形を保ってきた木製の編籠など驚くべき品もある。

 数ある縄文の出土品で国宝とされるのは土偶5躰、火焔型土器1基の6件。今回、それらが初めて勢ぞろいするのも大きな見所のひとつだ。

 器や籠、土偶、そのどれもが、実際に誰かが必要とし、手に取り、見つめ、あるとき土に埋もれたものなのだ。途方もない歳月を経て私たちの前に並んでいる奇跡を噛みしめながら、力強い存在感と個性溢れる造形の美しさをしっかりと味わいたい。

INFORMATION

『縄文 1万年の美の鼓動』
7月3日〜9月2日 東京国立博物館 03-5777-8600(ハローダイヤル)
(6点の国宝が全て揃うのは7月31日〜9月2日)
http://jomon-kodo.jp/