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連載シネマチャート

パルム・ドール受賞のヒューマンドラマ 「万引き家族」を採点!

シネマチャート

〈あらすじ〉

高層マンションの谷間に取り残されたように建つ、初枝(樹木希林)が所有する古い平屋に、柴田治(リリー・フランキー)と信代(安藤サクラ)の夫婦、息子の祥太(城桧吏)、信代の妹の亜紀(松岡茉優)が一緒に暮らしている。彼らは初枝の年金を目当てにこの家に転がり込み、パートや日雇い仕事をしても足りない生活費を、万引きで補っていた。ある冬の日の夕暮れ時、祥太といつものようにスーパーで万引きをした治は帰宅途中で、母親から閉め出されて震えている幼女(佐々木みゆ)に気づく。見るに見かねて連れ帰ると、信代が彼女を娘として育て始める。彼らは笑いに溢れた春夏を過ごすが、秋に起きたある事件で引き裂かれ、それぞれの秘密が明らかになっていく。

〈解説〉

『三度目の殺人』に続く、是枝裕和の脚本・監督作。犯罪に手を染める家族を通して人と人との繋がりを描くヒューマンドラマ。第71回カンヌ国際映画祭最高賞パルムドール受賞作。120分。

  • 中野翠(コラムニスト)

    ★★★★☆家族愛というよりモタレ合いでは? と少々イラついたものの、この監督、そのへんはぬかりなく。好みではないが、上出来。

  • 芝山幹郎(翻訳家)

    ★★★★☆心の窪みでつながる人々に眼と指が届いている。是枝が勝負できたのは、幼稚で制度的な情感と手を切っているからだ。

  • 斎藤綾子(作家)

    ★★★★★何気ない表情や仕草が心に沁みる。松岡茉優の存在感の淡さは絶品。子役たちもあんな緊張感ある間を醸し出すとは!

  • 森直人(映画評論家)

    ★★★★★共同体の新しい可能性に向けた問題提起の先端性や胸に響く芝居。全てが強い。自己刷新を続ける是枝監督の気迫が漲る。

  • 洞口依子(女優)

    ★★★★☆安藤サクラに終始釘付け。眼差し、漂う肢体、拭う涙に至るまで女優賞にも相応しい風格。俯瞰ショットの雄弁さも唸る。

  • もう最高!ぜひ観て!!★★★★★
  • 一食ぬいても、ぜひ!★★★★☆
  • 料金の価値は、あり。★★★☆☆
  • 暇だったら……。★★☆☆☆
  • 損するゾ、きっと。★☆☆☆☆
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INFORMATION

『万引き家族』(『万引き家族』製作委員会)
TOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開中
原案・監督・脚本・編集:是枝裕和
出演:リリー・フランキー、安藤サクラ、松岡茉優、樹木希林 ほか
配給:ギャガ
http://gaga.ne.jp/manbiki-kazoku/