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昆虫でも動物でも「なんでも来い」のクイズプレーヤー、問題作りはどうやってる?

学生作家・篠原かをりインタビュー

note

子ども向けクイズで気をつけることはなんでしょう?

――今回の本は児童書ですが、クイズを作るときに心がけたことはありますか?

篠原 子どもは生きている年数がまだ短いので、大人に比べて知識の蓄積は少ないですが、中には異常に物知りな子もいるんですよね。だから「子どもだからといってナメてかからない」ということを意識しました(笑)。そういう物知りな子や大人でも楽しめるように、「高度な知識」というよりは、「あまり知られていないけれど、わかりやすくて面白い知識」を集めてクイズにしました。

――子どもの好きそうな、うんこ、おなら、おしっこのクイズもたくさん入っていますね。

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篠原 子どもは誰でも下ネタが好きな時期がありますから。うちの弟を見ても、だいぶその時期が長かったなという印象があったので、多めに入れました(笑)。

――クイズの解説も、わかりやすい言葉を選んで書かれているなと感じました。

篠原 大人が対象の書籍を書く場合も、「卵胎生」とか専門的な言葉を当然のように使ってしまい、「普通の人はこの言葉は知りませんよ」と指摘されることがあるので、今回はとくに注意しました。ムシのハネの解説に「ラジエーター」という言葉を使いたいんだけど、わかりにくいから別の言い方に替えたりとか……。

©鈴木七絵/文藝春秋

クイズに目覚めたのはいつからでしょうか?

――ご自身も子どもの頃から雑学の本が好きで、クイズの問題を自分で考えて、ご両親に出していたそうですね。

篠原 自分ではその記憶はないんですけど、父から「子どもの頃スーパーで商品を見ながら『これな〜んだ?』というクイズを端からずっと出された」とか「出したクイズに解答されるのをくやしがって、なにを答えても『不正解!』と言い続けていた」みたいな思い出話を聞かされました(笑)。

――弟さんに出題したりは?

篠原 弟は体育会系でまったく雑学が好きじゃなかったので、子どもの頃はクイズを出して遊ぶなんてことはなかったですが、今回の本のクイズを弟に出したら、思っていた以上に正解率が高くてびっくりしました。