昭和34年(1959年)創刊の総合週刊誌「週刊文春」の紹介サイトです。最新号やバックナンバーから、いくつか記事を掲載していきます。各号の目次や定期購読のご案内も掲載しています。

連載THIS WEEK

投手では開幕2戦勝ち星なし
大谷翔平“肉体改造”がアダに!?

source : 週刊文春 2016年4月14日号

genre : エンタメ, スポーツ

いずれは勝つだろうが……
Photo:Kyodo

 打者としては2日連続ホームランを放つなど上々のスタートを切った“二刀流”の日本ハム・大谷翔平(21)。ただ、投手としては苦しんでいる。

 3月25日の開幕戦ではロッテ相手に初回から160キロを計測したものの、7回を投げて5安打3失点で負け投手。2度目の先発となった4月1日のソフトバンク戦では6回5安打1失点で、チームはサヨナラ勝ちを収めたが大谷に勝ち星は付かなかった。

 ロッテ戦はもちろん、好投したように見えるソフトバンク戦にも、実は、大谷の課題が隠れているらしい。

「このオフに大谷は肉体改造をしました。胸板は格闘技選手のように分厚くなり、持っていたスーツが着られなくなるほど体形が変わった。これには“最大出力”を上げ、全力ではなく8割ぐらいの力でプレーするという意図があります。それにより長いシーズンを故障なく乗り切り、ひいては選手寿命を長くする。

 このオフに大谷が一緒にウエイトトレーニングした、日本ハムの先輩で今はメジャーリーガーのダルビッシュ有が実践しているやり方です」

 こう語るベテラン野球担当記者は「このやり方は大谷には難しい」と指摘する。

「他球団の先乗りスコアラーに言わせると今の大谷は『迫力がない』そうです。『手を抜いたピッチングに見えて、怖くない』と。大谷のストレートは156キロ前後が多いのですが、手を抜いているように見える156キロより、全力での150キロの方が怖いそうです。

 そもそも“8割の力で”というのは器用なダルビッシュだからこそできる話で、簡単なことではありません。それに大谷のストレートは元々、球速が出る割にバットに当てられ易い、球筋がきれいで素直なボールですから」(同前)

 スポーツ紙デスクもこう語る。

「大谷も自分のストレートが当てられ易いことは分かっているようで、遅球で有名だった山本昌と対談したとき、『どうやったらボールが速く見えますか?』と、冗談みたいな質問をしていました(笑)」

 本人は公言していないが、「今年は打者では20本塁打、投手では20勝と200イニング登板を意識しているはず」(同前)という大谷。史上初の“トリプル・ツー”達成までに超えるべき壁は高そうだ。