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後半戦最高のスタートのイーグルス!……でもちょっとだけ不安なこと

文春野球コラム ペナントレース2018

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 今年は皆さんもご存知のとおり夏の甲子園が100回記念大会を迎えるという事もあり、各地方大会も例年以上の盛り上がりをみせている。もちろん僕も毎年の事ながら、近畿地区を中心にいろんな場所に足を運ぶ訳だが、実は昨年から「ドラマティックナイン」という奈良大会のダイジェスト番組をやらせて頂いている事もあり、奈良の高校野球を観る機会が圧倒的に増えた。

 その結果、例えば昨年夏の選手権でベスト4まで勝ち上がり、不動の応援団長も有名になった天理は、実は奈良大会初戦で香芝高校という公立高校に3対2で辛くも勝利、正直甲子園出場も厳しいのでは? と思うチームだった。しかしそんなチームが奈良大会を制し、甲子園で勝つごとに力をつけていく短期間での急成長を目にすることができたり、西大和学園という奈良屈指の進学校は3年生は勉強に集中するために最後の夏は1、2年生だけで迎える事、奈良の合同チームの名前が「あおによし」(青翔、二階堂、吉野)で偶然にも奈良の枕詞になってるやん!(今年は山辺も加わり青二吉山)など日々勉強になっている。

 しかしながら毎晩奈良での収録、夕方に入り帰りはほぼ23時台の終電になり自宅にたどり着くのは25時前になったりする。今年は7月14日の奈良大会開幕日から毎日のようにこのスケジュールであるがゆえ、オールスター明け後半戦に入ってのプロ野球を生で一切観ることができていないのだ。

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帰りの電車での楽しみと、ある決意

 しかーし、便利な世の中になりました。今、月額チョロっと払えばパ・リーグの試合は見放題! 帰りの電車でゆっくり観るのが楽しみになっている。

 これまでは勝った試合の後はTwitterで「わしふぉ~、わしふぉぉ~、わしふぉぉぉ~」なんてドンチャン騒ぎをしていたが、7月16日のロッテ戦、電車観戦途中に充電がなくなってしまい、帰宅後に微かな余力でシャワーを浴び、そのまま泥のように眠ってしまった。次の日の朝もう一度続きから試合をチェック、楽天は見事に1点差ゲームをものにしていた。

 そしてその日も終電で試合を観戦、またもや楽天は勝利。昨日偶然にもTwitterではしゃいでなかったので、なんとなくやめたんです。

 そしたら次の日も勝ってロッテに3タテ。

 もうそれで決めたんです。もう勝ちつづける限り楽天の事は書かない、触れない、呟かない。

 するとなんと!!! あの今シーズン3勝11敗と大きく負け越していたライオンズ相手に初戦を取り4連勝。しかも昨年一度も勝てなかった菊池雄星から6点をもぎ取っての勝利、更に次の日は山賊に5本ものホームランを放たれようが怯むことなく、追いつけば逆転、逆転にはさらに逆転されるもさらに逆転し勝利。最後田中和基の逆転満塁弾はちょうど鶴橋駅に到着した時だった。「おっしゃー!」思わず声が出て目の前のお客さんと目が合った。まさに嬉しさと恥ずかしさと少しだけ焼き肉の香りがした。

21日の西武戦、8回に満塁本塁打を打ち祝福を受ける田中和基
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