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ロシアメディア“賞賛と上から目線”の日本敗退レビューと「ハラキリ」の謎

ロシアは日本をどう見ているのか

2018/07/05

 決勝トーナメント1回戦のベルギー戦。2点リードを守り切れず最後の最後に逆転負けを喫した日本。ロシア国内の反応はおおむね日本の善戦を褒め称えるものだった。

「日本人もなかなかやるじゃないか」

 SNSを中心にロシア人のコメントを見ると、「なんて劇的な幕切れ」「感動的な試合をありがとう」といった肯定的な声が圧倒的だ。「ベルギー相手に日本人もなかなかやるじゃないか」と、スペインから大金星を上げすでにベスト8進出を果たしているロシアだけあって、すっかり上から目線の声もあった。

©JMPA

 ロシア国内の各メディアはどうか。熱戦から一夜明け、ざっと拾い読みしてみるとこうだ。

 高級紙「コメルサント」は日本を「太陽を明け渡した国」と評した。初の8強入り、そして勝てばブラジルとの夢の対戦が待っている。そんな大一番での勝利を終盤みすみす相手チームに渡してしまったわけだ。結局は2点差をひっくり返し順当にベルギーが勝ち進んだとクールに締めくくった。

「今すぐハラキリするよ」

 大衆紙「コムソモリスカヤ・プラウダ」は「漫画のスーパーヒーローは日本を“ハラキリ”から救うことはできなかった」との見出しで、日本の敗退を残念がった。

 試合前、観客スタンド一面に掲げられた「キャプテン翼」の巨大な横断幕にロシア人も相当度肝を抜かれたようだ。

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「ハラキリ」は相も変わらず反射的に使いたくなるキーワードなのだろうか。スポーツ専門チャンネル「マッチTV」の人気コメンテーター、ゲオルギー・チェルダンツェフは、試合後半、日本が2-0でリードすると「決勝はロシア対日本だな」とツイート。しかし、その後のベルギーの逆転勝利に一転、「今すぐハラキリするよ」とごめんなさいをする一幕があった。番狂わせで勝ち進むロシアとの親近感を感じての決勝予想であったが、幻のカードに終わったようだ。