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フェイスブック情報流出で考える、利用者データを“商品”にするネット企業のあり方

旬選ジャーナル 目利きが選ぶ一押しニュース

2018/07/15

▼〈GAFA、ヤフー、楽天、LINE 7社が隠す個人情報〉日経ビジネス5月28日号(筆者=吉野次郎、高槻芳、庄司容子、寺岡篤志)

 パソコンやネットには、はなはだ疎い私である。しかし、フェイスブックのザッカーバーグCEOが4月、同社の利用者の個人情報が流出し、米大統領選挙に悪用されたとして米議会に召喚されて謝罪している映像を見た時、さすがの私も、ネット上の個人情報やプライバシーは十分に守られているのか、と心配になった。

 ネットである企業を繰り返し検索していると、突然、その企業の広告が現れたり、アマゾンの買い物リストに入れた商品がフェイスブックの広告に出たり、誰かから見張られているのではないかと薄気味悪い思いをしたことがあるだろう。われわれは、プラットフォーマー(基盤提供者)と呼ばれるネット企業のビジネスモデルをどこまで理解しているのか。

 そんな折、手に取ったのが「日経ビジネス」の特集「GAFA、ヤフー、楽天、LINE 7社が隠す個人情報」だった。GAFAとは、グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾンの米系ネット企業大手4社の頭文字だ。記者は、身分を明かさず、ユーザーとして、「私の個人情報を全て開示してほしい」と大手ネット企業に申し込む覆面取材を敢行。その結果、利用者から個人情報を極力隠そうとする企業の姿勢が浮き彫りとなった。

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「7社の中で、最も情報開示に否定的だったのがヤフーだ。『(開示は)裁判所や警察などから正式な照会を受けた場合に限られる』とメールで返信してきた」と特集記事は書く。さらに記者が、個人の情報を本人に開示することは、個人情報保護法によって義務づけられていることを指摘しても、「再度同じ連絡を頂いた場合でも、同様の返答となる」と切り捨てられる。ヤフーだけではない。グーグルは個人情報を開示はしていたが、問い合わせの窓口すらない。