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「恋愛や性の相談が300件」 ツイッターで話題のTENGA女性広報に話を聞いてみた

西野芙美さん・工藤まおりさんインタビュー

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「質問箱」に恋愛や性の相談が300件も

―― 話しづらいことだという意識があるからこそ、オープンかつフラットに話されるお二人に一般の方から質問が集まるのかもしれないですね。質問箱(インターネット上で匿名で質問を送ることができるサービス)にたくさん連絡がくると伺いました。

工藤 いま約300件きているんです。恋愛相談が結構あります。あとは、男性器の相談とかもありますね。

西野 女性器のもあるし。女性は女性で男性からどう見られているかっていうのをすごく気にしているし、男性は男性で女性からどう見られているのかって気にしている質問が多くて。

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―― たとえば、どういった質問が寄せられますか?

西野 女性から、「将来結婚がしたいから、女性器の美白に力を入れたい。何か使っているものはありますか?」っていう質問がきたことがあります。

西野芙美さん

 最初はなぜ女性器の色と結婚が結びつくのか、ピンとこなかったのですが、そうか、女性器が黒ずんでいると「処女じゃない」「性的な経験が多い」と思われるのではないかと心配しているんだ、と気づいてすごく悲しくなってしまって。

 だから、その質問には「性器って、性行為をしようとしなかろうと色素沈着するものだから、きれいにしたいと自分が思ったならやればいい。でも、男性のためにやる、結婚のためにやるっていうのはあんまりよくないと思うよ」と答えました。

「まずはコミュニケーションを」と思うけれど……

―― そういった質問は男性からも?

西野 もちろんきます。「女性はこういうチンコが好きですか?」「こういうメールが来たら女性はどう思いますか?」とか。男性も女性も、基本的に主語が大きい質問が多いんですね。

―― 主語が大きい?

西野 悩みを個別具体的なものにしないで、男性、女性と大きく括ってしまっているというか。「女性はどうですか?」と聞かれても、私は私が感じたことしか伝えられないので、「個人的にはこう思います」とお答えするんですけど。

工藤まおりさん

工藤 質問箱で、40代のおじさまから、「20歳ぐらいのパチンコ屋の店員さんのことを好きになってしまったんですけど、いけると思いますか?」という質問をいただいたことがありますが、それはその店員さんにしか分からないことじゃないですか(笑)。

 まずは「一緒にご飯行きませんか?」と誘ってみて、反応をみてみたらいいんじゃないかな、と思うのですが……。たぶん、最初からコミュニケーションをあきらめちゃっている部分があって、女の子のことなら女の子に聞けば分かるだろう、って考えで質問されているんだとは思うんですけど。

西野 「まずはコミュニケーションを取ったほうがいいんじゃない?」と思うことは結構ありますね。恋愛や性のことになると、みんな失敗が怖いから、余計コミュニケーションを取るのに及び腰になってしまうのかも。